澤藤統一郎の憲法日記

改憲への危機感から毎日書き続けています

国会正門前カルチェラタンのなかで

15時35分、国会正門前。私の目の前で、結界が破れた。これは、物理現象だった。膨れあがった群衆の圧力が規制の結界を破ったのだ。それまで規制に躍起だった警備の警察官が限界を覚って手を引いた。津波のイメージで、それまで歩道に押し込まれていた3万の群衆が、車道にあふれ出た。北側からも、南側からも。こうして束の間の平和なカルチェラタンが出現した。

なんという解放感。コールのリードなく、のびのびと人々が声を合わせた。期せずして、まずは「総辞職」だった。「総辞職!」「総辞職!」「ソウジショク!」「ソウジショク!」…。国会に向かって5分以上も続いたろうか。そして、「アベ辞めろ」「アベ辞めろ」「アベヤメロ」「アベヤメロ」…。

この雰囲気は…。そうだ、先月体験した韓国のデモと集会のあの高揚し確信に満ちた人々の、怒りと明るさ。日本中が怒っている。日本中が安倍退陣を願っている。その日本中の怒りと願いが、今国会正門前に凝縮しているのだ。そして、きっとこの怒りと願いは、今度こそ結実するに違いない。

この広場で、いくつかの小集会で開かれていた。そこでの、こんな若者の発言を耳にした。「お祖父さんの若いころには、国会の中で集会をしたもんだと聞いていました。今、ボクも同じように集会をしています」。なるほど、なるほど。

本日の集会の名称は、「安倍政権は退陣を! あたりまえの政治を市民の手で! 0414国会前大行動」。多くの人が、このままでは日本が壊れるのではないか、という危機感から、早期の安倍退陣を願う一心で集まってきたという印象。

14時からの集会冒頭に、野党各党議員からのスピーチがあり、市民団体や識者からの訴えが続いた。どれも、ボルテージが高い。そして、誰もが口にした。あきれ果てた事態だ。もう、政治は信用できない。政権は私物化され、国民の信を失った。これを放置していたのでは、民主主義が後戻りできないところまで崩壊する。徹底して真相を解明して、安倍政権を退陣に追い込もう。幸いにして、市民と野党の共闘が健在ではないか。

本日の集会で目立ったのは、「安倍晋三は嘘つきだ」「こんなタチの悪い首相はかつてなかった」「安倍は愚かだ。愚かな権力者ほど恐いものはない」「アベの国政私物化を許すな」「人ごとのように言うな。安倍よ貴方が膿だ」「徹底して膿を出し切れ。アベを辞めさせよう」「アベよ、おまえが国難だ」という深刻な安倍批判。スピーチだけでなく、ビラもプラカードも安倍に対する怒りが満ちていた。「安倍晋三逮捕」という大見出しの新聞記事を、手際よくプラカードにしつらえたアピールには一瞬ギョッとした。手作りの工夫さまざま。実に、にぎやかだった。

そして、「文書の改ざんや隠蔽は民主主義の崩壊を意味するもの」という危機感の横溢。「捏造、隠蔽許さない」が、「安倍ヤメロ」とならぶメインのコール。子ども連れ、家族連れの参加者も目についた。車道にあふれる晴れ晴れとした笑顔。この国民の怒りと願いはホンモノだ。ここまで来れば、この確かな動きに、もう後戻りはないだろう。
(2018年4月14日)

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