澤藤統一郎の憲法日記

改憲への危機感から毎日書き続けています

DHCスラップ訴訟・判決言い渡しは9月2日13時15分。勝訴判決報告集会は13時30分一弁講堂でー「DHCスラップ訴訟」を許さない・第48弾

私が被告とされているスラップ(言論封殺目的)訴訟。7月1日に結審して、判決言い渡しは9月2日となった。その日のスケジュールをお伝えします。

  9月2日(水) 
  13時15分 東京地裁631号法廷 判決言い渡し
   (東京地裁庁舎南側(正面入口から入構して右側)6階)
  13時30分 勝訴判決報告集会 第一東京弁護士会(弁護士会館12階)

この日を祝賀の日として集おうではありませんか。
判決は、DHC・吉田嘉明の言論封殺の意図を挫いて、
政治的な言論の自由を確認し、
市民や消費者の立場からの、企業や行政への遠慮のない批判を保障する
そのような内容になるはずです。

法廷傍聴も報告集会も、どなたでも参加ご自由です。言論の自由を大切に思う多くの皆さまに、ご参加されるようお願いいたします。

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判決言い渡しとなる訴訟は、以下のとおり。
 東京地方裁判所民事第24部合議A係平成27年(ワ)第9408号
  原告 吉田嘉明 DHC(株)
  被告 澤藤統一郎
 裁判長裁判官 阪本勝 陪席裁判官 渡辺達之輔 大曽根史洋
 原告代理人弁護士 今村憲 木村祐太 山田昭の3名
 被告代理人弁護士 光前幸一以下111名

請求内容は、当初2000万円の損害賠償請求。私の3本のブログが、DHCと吉田嘉明の名誉を傷つけたというもの。この提訴を言論封殺目的の不当訴訟だと当ブログで反撃(今日まで48本)したところ、その内の2本が、さらに名誉を毀損するものとして請求を拡張。6000万円の請求となった。提訴時には、ブログ3本で2000万円。請求拡張では、提訴批判のブログ1本が2000万円である。信じがたいことが現実に起こるのだ。

なお、経過は本ブログに全部掲載している。1本2000万円の値がついたブログもぜひお読みいただきたい。
  http://article9.jp/wordpress/?cat=12 『DHCスラップ訴訟』関連記事

前回、7月1日の結審法廷で、私は10分間の意見陳述をした。「スラップに成功体験をさせてはならない」という主旨である。
仮に、本件で私の言論が、いささかでも違法と判断されるようなことがあれば、およそ政治批判の言論は成り立たなくなる。原告吉田嘉明に成功体験を与えたら、吉田自身が図に乗るだけではない。本件のごときスラップ訴訟が乱発され、社会的な強者が自分に対する批判を嫌っての濫訴が横行する事態を招くことになる。そのとき、市民の言論は萎縮し、権力者や経済的強者への断固たる批判の言論は、後退を余儀なくされることになる。言論の自由と、言論の自由に支えられた民主主義政治の危機というほかはない。

DHC・吉田は、名誉や信用を毀損されることがあったとしても、これを甘受しなければならない。強調すべき根拠が3点ある。
第1 原告らの「公人性」が著しく高いこと。もともと吉田は単なる「私人」ではなく、多数人の健康に関わるサプリメントの製造販売を業とする巨大企業のオーナーで、行政の規制と対峙しこれを不服とすることを公言する人物である。これに加えて、公党の党首に政治資金として8億円もの巨額を拠出して政治に関与し、さらにそのことを自ら曝露して、敢えて国民からの批判の言論を甘受すべき立場に立った。自らの意思で「私人性」を放棄し、積極的に「公人性」を獲得したというべきである。
第2 私(澤藤)の言論の内容が、政治とカネというきわめて公共性の高いテーマであること。「原告吉田の行為は政治資金規正法の理念を逸脱している」というのが、私の批判の核心。もしも、この私の言論が違法ということになれば、憲法21条の表現の自由は画に描いた餅となり、民主主義の政治過程がスムーズに進行するための基礎を失うことになってしまう。
第3点は、私の言論が、すべて原告吉田が自ら週刊誌に公表した事実に基づくものであること。真実性の立証も、相当性の立証も問題となる余地がない。私は、その事実に常識的な推論を加えて論評しているに過ぎない。意見や論評を自由になしうることこそが、表現の自由の真髄。私の論評がどんなに手痛いものであったとしても、吉田はこれを甘受しなければならない。

吉田は私を含む10人の批判者を被告にして同じような訴訟を提起した。カネをもつ者が、カネにものを言わせて、裁判という制度を悪用し、自分への批判の言論を封じようという典型的なスラップ訴訟である。吉田は、私をだまらせようとして、非常識な高額損害賠償請求訴訟を提起したのだ。私は、「黙れ」と恫喝されて、けっして黙ってはならない、と決意した。もっともっと大きな声で、何度でも繰りかえし、原告吉田の不当を徹底して叫び続けよう。これも弁護士としての社会的使命の一端なのだ、そう自分に言い聞かせている。

前回結審後の報告集会では、光前弁護団長の経過と争点についての解説があった。光前さんは、「本格的に、政治的な言論の自由と切り結んだ判決を期待する」ことを表明した。勝訴判決であればよいというのではなく、勝ち方を問題としているのだ。

そして、何人かの弁護団員から、「請求棄却の勝訴判決を得ただけでは不十分ではないか」「DHCに対する効果的な制裁を考えるべきだ」という意見が相次いだ。

勝訴判決のあと、「DHC・吉田やその取り巻きに対する効果的な制裁」を考えよう。言論の自由のための闘いの一環として。
(2015年7月23日)

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