コロナウィルス蔓延被害よりも、安倍晋三独断による政策被害が心配される。
一昨日(2月27日)、安倍晋三が唐突に発表した、全国の小・中・高校などへの「臨時休校」の要請。案の定、全国の教育現場にも、家庭にも、親たちの職場にも大混乱を引き起こしている。のみならず、この過剰な政策は社会活動のあらゆる面に萎縮効果をもたらしている。これまでは政治に無関心であった国民も、消極的にもせよ自らも加担して、こんな人物を政権のトップに据え置いていたことを真摯に反省しなければならない。
驚くべきことは、この方策が「何の科学的根拠にも基づかない」「政治的判断」であり、しかも「安倍の独断」であったことである。一握りの安倍側近による判断であったことから、政権や与党の中枢からも批判や不満が噴き出しており、大手メディアが自信をもって、内幕を書いている。これはもはや、コロナ被害ではなく、アベ政治被害である。
われわれ自身の目と耳で直接確かめられることは、国会論戦における安倍答弁のいい加減さである。安倍晋三答弁の酷さは、「ご飯論法」として悪名高いものとなったが、さらに「桜論法」として悪質度は磨かれ、いまや「コロナ論法」として、完成の域に近づいている。常識的には「詰み」の局面でも、決して「まいった」とは言わない鉄面皮の答弁なのだ。
昨日(2月28日)の衆議院予算委員会での宮本徹議員(日本共産党)の質問は、安倍の愚策の根拠を鋭く追及した。政府は、休校の効果や影響について専門家会議に諮問していないことを挙げ、休校について専門家からは「あまり意味がない」「国民に負担を強いる」など苦言が相次いでいることを紹介し、唐突な全国一律休校要請の「エビデンス(根拠)はなにか」という追及である。以下は、その抜粋。
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宮本議員:25日に基本方針を発表した際は、学校の休校は感染の広がりに応じて都道府県で判断するということだった。ところが2日でその方針が変更された。感染者が確認されていない地域も多数あるが、なぜ全国一律(休校)に変えたのか。この判断変更の具体的なエビデンスについて伺いたい。
安倍首相:エビデンスは何かというご質問でございますが、専門家の意見を踏まえて、先日策定した「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針」で示した通り、感染の流行を早期に収束させるためには、患者クラスターが次のクラスターを生み出すことを防止することが極めて重要であり、徹底した対策を講じるべきと考えております。
専門家の知見によれば、ここ1〜2週間が極めて重要な時期であり、先手先手の対応が求められる状況と認識しております。
このため昨日(27日)政府としては、何よりも子どもたちの健康・安全を第一に考え、多くの子どもたちや教職員が日常的に長時間集まることによる感染リスクにあらかじめ備える観点から、全国全ての小学校、中学校、高等学校、特別支援学校について、来週3月2日から春休みに入るまで臨時休業を行うよう要請したものであります。
宮本議員:ですから「この1〜2週間が大事だ、勝負だ」というのは、それを踏まえて25日の基本方針が出たわけじゃありませんか。2日間で方針を変更するほど重大な、何か我々に知らされていないエビデンスがあったのかを知りたい。
国民の中ではなにか起きているのではないかと不安が広がっている。オープンになっていない感染者の広がりがあるのではないか、あるいは原因のわからない肺炎患者がどんどん広がっているだとか、何らかのエビデンスがあって、この2日間で判断を変更したということなのか。
安倍首相:先程申し上げましたように、ここ1〜2週間が極めて重要という専門家のご指摘を頂いたところでございまして、その中においては先程申し上げましたように、多くの子供達が集まる教室、あるいは通学の途上が考えられるのではないか。こう思いますが、そういうリスクを減らし、新たなクラスターが発生することを、何よりも防がなければいけない。そのクラスターが子どもたちの中で生じることは防がなければならないと、こういうことでもあります。
我々はまさに先手、先手でやるべきであろうと今回は判断し、全国一律という判断をさせていただいたところでございます。まさに、この科学的、学術的な観点からは、詳細なエビデンスの蓄積が重要であることは言うまでもありませんが、1〜2週間という極めて切迫した時間的成約の中で、最後は政治が全責任を持って判断すべきものと考え、今回の決断を行ったところでございます。
宮本議員:「政治が判断したんだ」と。エビデンスについては中身の話が全くなかったわけでありますが。専門家会議を設けたわけじゃないですか。ところが報道を見ると、専門家会議での議論を踏まえたものじゃないんだ。政治判断だと言う話が、専門家会議のメンバーからもなされる状況。そして、専門家会議のメンバーの方々の言っていることもいろいろなわけです。(東北大の)押谷(仁)教授は「学校でクラスターが発生しないとは断言はできませんが、子供の感染例は中国でも非常に少なく、その可能性は低いです。一斉の学校閉鎖をすることは、全体の流れからするとあまり意味がない」と。あるいは岡部先生(川崎市健康安全研究所の岡部信彦所長)は「全国一律に小中高校の休校を要請するという、国民に大きな負担を強いる対策を、現時点ではとるべきではないと思う」と。
専門家会議の皆さんも、いまそういう対策がベストなのかと言ったらそうではないという意見もたくさん出ている。なぜ今回の判断をするにあたって専門家会議でしっかり議論されなかったのか。
安倍首相:これにつきましては、まさに専門会議においてここ1〜2週間が瀬戸際であり、正念場であるという判断がなされたわけでございまして。ここにおいて、1〜2週間において、いわば感染拡大を防止できるかということが問われていると。何をするかが問われているという判断をされた中において、そこでこちらが何をするかということでございます。そこでさまざまなご意見があることは承知をしているところでございます。その中において、我々はやはり子どもたちの健康と安全を守ることを最優先にしなければならない、こう考えたところでございます。
もちろん、いま委員が言われたように子どもの感染は少ないということをおっしゃったわけでございますが、これは少ないということは、子供に発生していないということではもちろんないわけでございます。事実、発症例も国内でもあるわけでございます。
つまり、それが広がってからでは我々は遅いと、こう考えたところでございまして。今回はこの1〜2週間こそが正念場であるという専門家の皆様のご意見を受け、そして政治的に、政治として判断をさせていただいたところでございます。
宮本議員:先程来「政治の判断だ」と繰り返されるわけですが、感染症対策ですから何よりも専門家の知見を大事にするのが政治の姿勢としても必要なことだと思いますよ。今回のこの対策が、社会の負担を上回るだけの効果が期待できるのかという声も上がっているわけであります。
学校は休校で保育園、学童保育は開くと、学童保育に子どもたちはたくさん集まると。そうすると感染拡大防止上それほど効果があるのかという声もあがっている。ちなみに、学童保育と比べて学校のほうが感染リスクが高い、低いという判断の根拠などはあるんですか。
安倍首相:学童保育と変わりがないのではないかという先程のご質問でございましたが、これはまさに学童保育が必要となるのは低学年の子どもたちなんだろうと思います。
そして、例えば福岡の例がございますが、市長からもお話を伺ったところでございます。まさに一律で対応しただいた場合は、教室として高学年の皆さんが使っている教室も(学童保育に)使う。あるいは学童保育的な形で学校でお預かりする人数もある程度限られるわけでございまして、一つ一つの教室についての子供の数は相当、通常の授業とは人数は圧倒的に少なくなるわけでございまして。学校の先生にも休業になる中でご協力を頂きながら対応していただくことができるのではないかと、そういう対応を行っていくというお話を伺っているところでございまして。そういう意味においては、違う対応が状況は違うといういうふうに、我々は考えているところでございます。
そこで法的根拠についてのご質問がございました。昨日の対策本部で決定した学校における全国一斉休校については、国としてここ1〜2週間が感染の拡大のスピードを抑制するために極めて重要な時期であるとの認識のもとおこなった要請であります。法的拘束力を有するものではないということでございます。
政府としては学校を設置する地方公共団体や学校法人等において、この要請を受けて子どもたちの健康、安全を確保する観点から検討し適切に対応していただくことを期待をしているところでございまして、要請であり法的拘束力を有するものではございません。
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お知らせ ー 3月1日《「日の丸・君が代」ILO/ユネスコ勧告実施市民会議》発足集会は、予定通り行います。
新型コロナウィルスの感染リスクに配慮し、当日の集会に関して細心の注意を払って実施いたします。ぜひご参集ください。
もっとも、発熱その他体調ご心配の方については、無理をなさらずに参加を見合わせくいただくようお願いします。
また、集会での発言予定者の中にも、参加見合わせとなる方が予想されます。当初予定よりも、集会規模は小さく、予定のプログラムも一部縮小になるかも知れません。予め、ご了解をお願いしておきたいと存じます。
なお、ご参加するにあたっては、できるだけ、マスクの着用をお願い致します。
主催者側では、除菌テイッシュ、手袋(使い捨て)を用意いたします。ドアノブ等の除菌にも努めます。ご協力よろしくお願いいたします。
「日の丸・君が代」ILO/ユネスコ勧告実施市民会議
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「3・1発足集会」の次第
日時 2020年3月1日(日曜日)
13時40分?16時40分(開場13時20分)
会場 日比谷図書文化館(B1) 日比谷コンベンションホール
東京都千代田区日比谷公園内
資料代 500円
主催「日の丸・君が代」ILO/ユネスコ勧告実施市民会議
あなたも運動サポーターに!
運動への協力金を
個人 1口500円 / 団体 1口1,000円(何口でも結構です)
郵便振替口座 番号00170?0?768037
「安達洋子」又は「アダチヨウコ」
(2020年2月29日)