澤藤統一郎の憲法日記

改憲阻止の立場で10年間毎日書き続け、その後は時折に掲載しています。

「新型コロナウィルス感染リスク🆚安倍政権追及討論合宿」 ー ある日のある会合にて

A 次の議題です。
新型コロナウィルス肺炎が流行の兆しです。厚労省が不要不急のイベントの自制を呼びかけていますね。天皇誕生日の一般参賀が中止になり、東京マラソンの一般参加枠も取りやめ。自民党大会も延期だとか。近々に予定されている私たちの討論合宿についても再考すべきではないかとの意見が寄せられています。皆様のご意見はいかがでしょうか。

B 合宿が不要不急のイベントとは思いませんが、キャンセルもありじゃないでしょうか。このところの報道に家族が心配しています。新幹線もバスも、宿泊施設も、感染リスクを否定できません。感染拡大がおさまってから再度計画としてはどうでしょうか。

C 何を規準にどう行動すればよいか迷う問題ですが、この間の「市中感染」事例発生の報道を見れば、合宿はキャンセルというのが無難なところだと思います。合宿に代わる都内での小会議を設定することで、合宿が目指している課題を実現することも十分可能でしょう。

D 感染リスクは、実はそれほどではないと思いますよ。1臆2600万の日本の人口に対し、現段階では中国とクルーズ船での感染を除く国内の感染確認者はまだ2桁でしかありません。また、コロナウィルスの致死率は、インフルエンザよりは多少高い程度で、SARSよりは低い。健康な人が感染しても大部分は重症化せず、風邪のような軽い症状ですんでいます。インフルエンザの年間死亡者数は2018年が3000人を超え、2019年はそれ以上のようです。コロナにしてもインフルエンザにしても、合宿での感染リスクより、満員電車での感染リスクの方が高いと思います。

C まだるっこしいほどの検査態勢の不備から、現時点では正確な感染リスクを判断できません。それでも、武漢の実例は十分に恐ろしい実例です。インフルエンザと違って、新型コロナには予防も治療も期待できない。致死率は低くとも、感染した場合の患者の社会生活上のダメージは極めて大きい。しかも、感染経路不明な感染者が出ていることは、社会の至る所に感染リスクがあるということ。判断しかねるときは、安全側を取るべきが常識ではありませんか。

D 合宿強行を主張するつもりはありませんが、感染リスクを避けるために合宿を中止するなら、満員電車に乗るリスクを避けるために当面の都内での会議・企画の中止も求めないと矛盾すると思いますよ。

E コロナ感染リスクの有無もさることながら、この時期に、自粛ムードに乗せられてしまうことに抵抗感がありますね。まるで、天皇死亡後の自粛ムードを彷彿させる事態。世間がこの空気だからキャンセルが無難だというのは、体制順応ウィルスに感染の症状ではありませんか。

F 私は、今合宿を行うことの意義を再確認したいと思います。ご存じのとおり、国会情勢は共闘体制を固めた野党側が徹底して安倍政権を追い詰めています。もう一息で、現政権の「国政私物化」「嘘とごまかし」を完膚なきまでに暴くことができる。私たちが、その情勢を正確に認識し、国会の内外で何ができるか、何をなすべきかの意見交換と検討が、一刻の猶予も許さぬ課題となっています。予定のとおり、ぜひ実行すべきです。

G 賛成です。感染リスクだけではなく、合宿の必要性の認識が重要だとおもいます。親睦会の開催の可否であれば、感染リスクの有無や程度だけの議論でよい。しかし、今われわれが、改憲阻止や具体的な政権追及の課題をテーマに討論合宿をすることには緊急性があると思います。実施すべきでしょう。

H とはいえ、高齢者や基礎疾患のある人にリスクの高いことは報道されているとおりで、ご本人の判断での欠席は、尊重されなければなりません。その点は、十分に配慮が必要だと思います。

A この件だけで、大きく時間を割くことができませんので、お諮りします。
合宿は、予定のとおりに開催する。ただし、状況を踏まえて再度出欠の希望を確認する。そして、それぞれのご事情での判断を尊重して、決してご無理をなさらぬようご通知をする。
これで、いかがでしょうか。
ご異議ないものと判断して、次の議題に移ります。

(2020年2月24日)

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