閣議決定での「集団的自衛権限定容認」は禁じ手だ
人は様々である。それぞれに密かな愉しみがある。他人から見れば、なんとたわいもない些事。「それがどうした」と、一蹴される類のもの。
最近の私の愉しみは、ときどきグーグルで「憲法」というキーワード検索を試みること。その検索のトップページに当ブログがあれば安心する。その順位があがればニンマリする。絶対に誰からの共感も得られない、理解を分かち合うこともできない、そのようなささやかで密やかな愉しみ。
本日午前中、「憲法」のキーワードで、グーグル検索をかけてみたところ、ヒット数は「約9,370,000件」となっている。そのトップページに並ぶトップテンは以下のとおり。
1位 日本国憲法(政府運営サイトe-Govの公式憲法典条文)
2位 憲法のニュース検索結果
3位 憲法 – Wikipedia
4位 日本国憲法 – Wikipedia
5位 法条文・重要文書 | 日本国憲法の誕生- 国立国会図書館
6位 澤藤統一郎の憲法日記 – article9.jp
7位 憲法とは-コトバンク- Kotobank
8位 憲法会議
9位 憲法 – キーワード(赤旗)- 日本共産党中央委員会
10位 法学館憲法研究所
グーグルがどういう基準で、配列の順位を決めていているのかは知らないし、想像もつかない。それでも、憲法会議と共産党を抜いた。小さく「万歳」をしよう。
1位のe-Gov「日本国憲法」は不動の位置を確保している。これを抜くことは不可能だろう。挑戦の対象はまずは「国会図書館」である。そして、次はWikipediaだ。これを抜くことができたら…、別になんと言うこともないのだが。コツコツと毎日ブログの掲載を継続して、より多くの人に読んでもらえるようになりたいものと思う。
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グーグルの「憲法」検索で本日2位の座を占めている「憲法のニュース検索結果」の内容は、本日(4月11日)午前4時22分配信のNHKニュース、「憲法解釈変更で容認は立憲主義に反する」というもの。
「政府が右と言えば、左と言うことはできない」という会長をいただくNHKである。首相が「集団的自衛権行使容認という憲法解釈変更を閣議決定で」とやる気満々に、「右」を指し示している。敢えてこれに水を差して、「憲法解釈変更で集団的自衛権行使容認は立憲主義に反する」と、「左」の立場からのニュースを流してもよいのだろうか。あのときと同様に幹部が官邸に呼びつけられて、「放送法を遵守せよ。それ以上のことは言わない。言わなくてもわかっているだろう」と安倍晋三から言われることにならないか。あるいは、わざわざ安倍が乗り出さなくとも、籾井会長レベルで、「放送法遵守の観点から徹底調査する」何てことにならないだろうか。NHKには、一々心配がつきまとう。
NHK報道の内容は、昨日(4月10日)夕刻に、日弁連が主催した「シンポジウム 集団的自衛権と憲法ー『積極的平和主義』を問う」の報道。正確な報道は、安倍政権の基本政策に道理のないことを明らかにすることになる。
シンポジウムは、北澤俊美氏(元防衛大臣)の基調講演とパネルディスカッション。パネラーは、北澤氏の他は、阪田雅裕氏(元内閣法制局長官)、谷口真由美氏(全日本おばちゃん党)、半田滋氏(東京新聞論説委員)。村越進日弁連新会長も、危なげない挨拶をしていた。
NHKが取材に来ていたことは知らなかったが、ネットでは次のとおりの報道とされている。
「集団的自衛権と憲法について考えるシンポジウムが10日夜、都内で開かれ、防衛大臣や内閣法制局長官の経験者が、『憲法解釈を変更して集団的自衛権の行使を容認するのは立憲主義に反する』などと批判しました。
シンポジウムは、日弁連=日本弁護士連合会が開いたもので、最初に、北澤俊美元防衛大臣が講演しました。
この中で、北澤元防衛大臣は、安倍総理大臣が集団的自衛権の行使を容認するための憲法解釈の変更に意欲を示していることについて、『憲法解釈の変更で集団的自衛権の行使を容認することは立憲主義に反し、自衛隊にとっても死活問題だ。たとえ総理大臣であっても過去の解釈と整合性のとれない変更をすることは許されない』と批判しました。
続いて行われたパネルディスカッションでは、集団的自衛権の行使を容認する根拠として昭和34年に出された「砂川事件」の最高裁判決が引用されていることが議論になりました。パネリストの1人で、元内閣法制局長官の阪田雅裕さんは、『当時は、国際法上、集団的自衛権の概念も明確ではなかった。これまで議論になったこともない判決を根拠に憲法解釈の変更を正当化するのは不可解だ』と指摘しました。会場を訪れた女性は、『安倍政権に危機感を感じ、憲法の勉強を始めました。子どもや孫を戦争には行かせたくないので反対の声を上げていきたい』と話していました。」
NHKの報道は立派なものではないか。第一線の現場はがんばっている、ということがよくわかる。会長と、経営委員だけがおかしいのだ。
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シンポジウムでは、淡々と語った阪田さんの発言に重みがあった。
「私は、防衛政策の在り方に発言する立場にはない」とし、「私が言いたいことは、立憲主義を大切にすべきだということに尽きる。憲法9条2項に整合的な解釈として、集団的自衛権行使容認の余地はない。集団的自衛権を容認するのであれば、96条に定められた改正手続きを経て国民が憲法を改正する道を執るべきで、内閣の解釈変更で憲法が許さないことをやってしまおうということは、立憲主義に反するし、法治国家にあるまじきこと」
「違法な戦争はできない。合法的な武力の行使には二通りしかない。個別的自衛権の行使か、集団的自衛権の行使か。憲法9条2項は、戦力の不保持を明記している。これは、自衛のための最小限度の実力組織の保持と、個別的自衛権の発動に限っての武力行使を認めたものと読むべきで、集団的自衛権行使は認めないことと表裏をなしている。集団的自衛権行使を容認したら、自衛隊は他国の軍隊とまったく同じになってしまい、憲法9条の存在意義がなくなってしまう」
「これを限定容認なら、ということはできない。これまで積み重ねられてきた歴代内閣の整合的な憲法解釈を崩してしまうもの。安保法制懇の答申にもとづいてという手法も姑息だ」
専守防衛に徹すべきだという真摯な論調は力強く貴重なものと思う。
昨年(2013年)の4月?5月は、96条先行改憲論に反対する統一戦線的論調が世論に浸透して、安倍政権のたくらみを潰した。今年は、集団的自衛権行使容認論批判だ。とりわけ、「限定的容認論」なら落としどころではないか、という自民・読売的論調への徹底批判が必要だ。たまたま、本日(4月11日)の毎日社説が、「集団的自衛権 限定容認論のまやかし」である。世論調査の動向を見ても、うん、今年も勝てそうだ。
ところで、日弁連や、在京3弁護士会が主催する、市民向け公開シンポジウムは一切費用を取らない。無料というだけではない。さすがに、いつも充実した内容。
下記のサイトが今後のイベント一覧を掲載している。近々、袴田事件の報告集会もある。特定秘密保護法に関して西山太吉氏の対談も予定されている。是非、霞ヶ関の弁護士会館に足を運んでいただきたい。
http://www.nichibenren.or.jp/event.html
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NHK籾井会長、百田・長谷川両経営委員の辞任・罷免を求める署名運動へのご協力のお願い。
下記URLからどうぞ
http://kgcomshky.cocolog-nifty.com/blog/2014/02/post-3030-1.html
http://chn.ge/1eySG24
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NHKに対する「安倍首相お友だち人事」への抗議を
☆抗議先は以下のとおり
※郵便の場合
〒150-8001(住所記入不要)NHK放送センター ハートプラザ行
※電話の場合 0570?066?066(NHKふれあいセンター)
※ファクスの場合 03?5453?4000
※メールの場合 下記URLに送信書式のフォーマット
http://www.nhk.or.jp/css/goiken/mail.html
☆抗議内容の大綱は
*籾井勝人会長は即刻辞任せよ。
*経営委員会は、籾井勝人会長を罷免せよ。
*百田尚樹・長谷川三千子両経営委員は即時辞任せよ。
*経営委員会は、百田尚樹・長谷川三千子両経営委員に辞任勧告せよ。
以上よろしくお願いします。
(2014年4月11日)