安倍政権を退陣させてこその、命と暮らしの防衛ではありませんか。
(2020年6月9日)
新型コロナウィルス感染症が世界に蔓延しています。言わば、今、コロナウィルスと人類全体が闘っている事態。ウィルスの側は国境を意識しませんが、人類の側の対応は、国境で区切られた国を単位に、総力をあげて闘っています。
ウィルスの存在や人への感染それ自体は自然現象ですが、その対応は、社会的・政治的行動になります。闘いはいまだなかばですが、各国それぞれの流儀のウイルス対策で、成功例もあれば、失敗例も出てきています。
古来、疫病の蔓延は国難と言うべき事態で、国難への対処は国民の一体感を増し、それぞれの国のリーダーは、国難を克服する過程で、国民の支持を固めます。不人気な大統領や首相にとって、コロナは失地回復のチャンスでした。
現に、献身的で賢明な頼りになる政治リーダーとの評価を高めた政治指導者が輩出しています。まずドイツのメルケルの名があがります。そして、台湾の蔡英文、韓国の文在寅、その他ニュージーランドやフィンランド、デンマーク、アイスランドなどがその例です。
これに対して、国民からの評価を失った国の指導者もいます。ハンガリー、ブラジルなど極端な例は除くとして、注目されているのはアメリカのトランプと日本の安倍晋三です。この気の合う両者が、目くそと鼻くそ。
普段はよく見えなかったものが、国民的な危機のときにこそ、誰にもよく見えてきます。わが国にコロナ禍が襲来して、まず見えてきたものは、私たちの国を預かる政権の無能さです。安倍晋三という人物は、コロナで苦しむ国民を尻目に、自宅で犬を抱いて寛いでいるという、ずれまくった感覚。そして466億円の税金を投じて各所帯にアベノマスク2枚を配布するという、アホの対策。しかも、口先だけのスピード感で、やることなすこと、全て後手後手の対応。国民から見離されて、支持率低下というのですが、毎日新聞の世論調査で、支持率27%。まだ27%の国民が支持していることが信じがたい、無為・無策・無能ぶりではありませんか。
次いで、見えてきたのは、あまりに貧弱な医療体制の実態でした。いつの間にか、保健所の数も人員も減らされ、感染症患者のベッドは足りず、医療従事者のマスクや防護服も足りない。うっかりPCR検査の対象を増やすと、病院もベッドも足りない、医療崩壊が起きるという情けなさ。公立病院は統廃合され、独立法人化が進められようとしています。儲けにつながらない医療が切り捨てられつつあるのです。
それだけでなく、コロナ禍による経済活動自粛が強要される中で浮かび上がってきたのが、この社会での格差・貧困の実態です。弱い立場にある人々への苛酷な皺寄せとなっています。
医療も、格差・貧困も、全ては安倍長期政権がつくってきたものです。安倍政権とはなんだったのか、なんであるのか。もう一度、思い起こしてください。
もり・かけ・さくらにカジノの誘致、河合夫婦に賭けマージャン、電通・パソナに、予備費の10兆円。問題は山積です。嘘とごまかしで、オトモダチ優遇。国政私物化の安倍政権ではありませんか。
いよいよ、末期症状の安倍政権は、国会での追及を恐れて、6月17日に国会を閉会し、自宅に閉じこもって犬と遊ぼうとしています。彼は、野党からの追及をされたくない。延長はせず、10兆円という補正予算を抱えて、当分は政策論議をしたくないという姿勢です。
無策・無能な政権は、国民の命にかかわります。安倍政権の退陣を求める声を上げようではありませんか。安倍政権を倒すことは、しっかりと憲法を護ること。しっかりと憲法を護り、憲法の理念を実現することこそが私たち一人ひとりの命と暮らしを護ることにつながります。
ご静聴ありがとうございました。
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まだ6月だというのに30度の炎天下、毎月第2火曜日定例の本郷三丁目昼街宣をおこないました。11名の参加で、今回もプラスター、横断幕、マイクだけの行動でした。
気がついたことがありました。以前より多くなった通行人はさまさまなことが書いてあるプラスターをけっこ
う見入っている姿でした。「にげるなアベ政権」なとと書いてあるものはみなさんよく見ていました。
マイクは、アメリカ合衆国の黒人殺害事件から始まり、日本での第2次補正予算案における憲法83条(財政民主主義)違反の予備費の追及、コロナ禍での独や台湾の指導者の措置と比べ安倍政権の手際の悪さ、などなどを訴えました。
いよいよ安倍晋三政権の背中が見えてきました。安倍政権に政治の舞台から退場してもらう時期がそこまできました。あと一息、立憲野党の統一を促進する市民運動がいよいよ大切になってきました。全力を投入してたたかいぬきましょう。
本郷湯島九条の会 世話人 石井彰