澤藤統一郎の憲法日記

改憲への危機感から毎日書き続けています

「おしつけないで 6.30リバティ・デモ」 ― 「日の丸・君が代」反対ではなく、強制はおかしいというデモをします。

本日(5月31日)の朝刊各紙に、栃の心剛史(本名レヴァニ・ゴルガゼ)大関昇進の晴れがましい写真が掲載されている。実ににこやかで嬉しそうな表情。そして、彼が大きなジョージアの国旗を掲げているのが目を惹く。

「国旗を手に笑顔の栃ノ心」
https://www.jiji.com/jc/p?id=20180530111155-0027185226

これまではグルジアという国名でなじみが深かった。かのヨシフ・スターリンの出身地。キリスト教の聖人である聖ゲオルギオスを守護神とするところからの国名。グルジアもジョージアもその転訛。国旗のデザインも、聖ゲオルギオスの十字架なのだそうだ。

力士が母国の国旗を誇りとして異国・日本で掲げる姿は微笑ましくも清々しい。モンゴル出身者も、ブラジル人も、韓国も中国もブルガリアも、自国の国旗が好きな力士は同じようにやれば良い。もちろん、日の丸大好きな力士が日の丸を掲げて悪かろうはずはない。国旗ではなく県の旗でも市の旗でも、あるいは村旗でも町内会旗でも校旗でも、自分のアイデンティティとつながる旗を、自分が誇りに思う旗を掲げるがよい。

大事なことは、それぞれの掲げる旗の選択は自由だということだ。そして、自分の自由と同じく、他の人の自由も尊重しなければならないということ。誰も、自分の旗を掲げる自由を侵害されないし、自分の好まざる旗を掲げるよう強制されることはない。

栃の心に向かって、「ジョージアの国旗とは怪しからん。日本にいる間は、日の丸を掲げよ」などと野暮なことを言ってはならない。それは、栃の心という人格に対する心ない攻撃になる。誰の人格も同じように尊重しなければならないとする、近代社会の公理に反する。

「日の丸」も「君が代」も同じことだ。好きな人は、日の丸を手に君が代を歌いながら歩けばよい。しかし、嫌いな人に押しつけてはならない。

キーワードは多様性だ。それぞれが、他の人とは違った自分の考えと好みをもってよいのだ。他の人とはちがった考えや好みこそが尊重される。同時に、他の人の考え方や感じ方を尊重しなければならない。他人に強制はしない、他人から強制されることもない。これが、自由ということだ。

自由を侵す者の正体は、実は社会の多数派である。往々にして、社会の多数派は少数者に多数派の考え方や感性を押しつけようとする。自由とは人権である。人権とは、けっして多数決で侵してはならないもの。人権と民主主義とは緊張関係にある。油断していると、社会の多数派の同調圧力が、少数派個人の自由を押しつぶしてしまいかねない。

だから、呼びかけたい。「日の丸・君が代」を押しつけてはならない。「日の丸」も「君が代」も、ジョージアの国旗も、これを誇りとする人は、大切にすればよい。でも、どうしても「日の丸」や「君が代」を受け入れることができないという人に、押しつけないでいただきたい。強制はいけない。人権を大切にしていただきたい。

そのようなアピールのために、「おしつけないで 6.30リバティ・デモ」にご参加ください。私たちの共通の主張は、けっして「日の丸・君が代」反対ではありません。「日の丸・君が代強制」に反対なのです。「日の丸・君が代」が大切で大好きだという方のなかにも、「強制はよくない」と言ってくださる方は大勢います。思想や良心のあり方についての強制のない、みんながのびやかに生きることのできる社会を目指して、 「君が代」の強制と処分をはねかえすために、ご一緒にデモに参加していただけませんか。

私たちは、主張します。

「国旗・国歌」にどのような考えをもとうと自由であること、
「国を愛する」気持ちを押しつけることはできないということ、
学校に自由を取り戻したいということ、を。

この思いを広く訴えるために、私たち「君が代」裁判4次訴訟原告有志はデモを企画しました。歌ったり、踊ったり、シュプレヒコールをあげたり…。思い思いのスタイルで楽しく渋谷の町を歩こうと思っています。6月30日は“鳴り物”などを持ってお集まりください。

私たちと一緒に楽しく歩きましょう

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日時 6月30日(土曜日)
集会 18時半~ ウィメンズプラザ・視聴覚室
(表参道・青山学院大学前)
報告 澤藤統一郎(弁護士)「4次訴訟の現段階」
デモ 原宿・渋谷を歩く予定
主催 おしつけないで! 6・30リバティ・デモ実行委員会

下記のチラシをご覧ください。

リバティデモチラ

(2018年5月31日)

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