澤藤統一郎の憲法日記

改憲への危機感から毎日書き続けています

「法と民主主義」516号(『特集・象徴天皇制をめぐる今日の議論』)購入の再度のお願い

過日(3月19日)、当ブログで日民協機関誌「法と民主主義」の516号(『特集・象徴天皇制をめぐる今日の議論』)購読のお願いをしたところ、昨日(3月21日)までに21人の方から当ブログを契機の購読予約をいただきました。まことにありがとうございます。貴重な論稿をお寄せいただいた寄稿者にも、この場を借りて感謝申しあげます。

同誌は予定のとおり昨日(3月24日)発刊となり、夕刻ヤマト運輸宅急便での発送作業を完了しました。お申し込みいただいた方には、明日(26日)までには届くことになろうと思われます。

なお、「法と民主主義」4月号(№517)は、小澤隆一さんの責任編集で、特集は「日本国憲法施行70年ーその歩みと展望」(仮題)。執筆者とタイトルは以下のとおり確定しており、4月下旬に発行となります。
◆目本国憲法70年の歩みと対決点……和田進
◆.集団的自衛権一内閣法制局「想定問答」を読み解く……浦田一郎
◆核兵器禁止条約交渉の実現に向けて……梶原渉
◆.差別と分断を克服して市民的自由の実現を……志田陽子
◆憲法24条「個人の尊厳」の意義……中里見博
◆.民主的な選挙制度と議会制……小松浩

さらに、「法と民主主義」5月号(№518)は、海部幸造さんの責任編集で、原発被害訴訟特集。集団訴訟第1号判決(3月17日・前橋地裁)である群馬判決を素材に当該の弁護団や原弁連の主要弁護団からの寄稿を掲載します。巻頭論文は淡路剛久さん。これに、緊急小特集として共謀罪の審議の進行に応じたビビドな論稿を予定しています。6月18日が今国会会期末。それまでの共謀罪法案廃案を目指す運動に資する内容のものを。
引き続き、ご購入いただけたらありがたいと存じます。

ご注文は、下記のURLへ。どうぞよろしく。
http://www.jdla.jp/kankou/itiran.html#houmin

さて、本日の記事は、「法と民主主義・516号」(『特集・象徴天皇制をめぐる今日の議論』)の再度のお薦めである。3月19日ブログのURLは、以下のとおり。もう一度ご覧になっていただけたらありがたい。
http://article9.jp/wordpress/?p=8299

この特集は、昨年8月の天皇(明仁)生前退位希望発言をきっかけに、活発化した象徴天皇制のあり方をめぐる議論を整理して、日本国憲法の理念からの原則的な基本視点を提供しようとするものである。基調は、リベラル派の一部にある「公的行為拡大」容認論を採らない。天皇を神権的な権威と把握することを拒否するだけでなく、象徴天皇の国民統合機能の拡大をも警戒しなければならないことを当然とする立場を堅持している。

国政に関する権能をもたないはずの天皇が、生前退位の希望を発言することによって政府と国会を動かし、皇室典範という法の改正が実現しようとしている。これは、象徴天皇制への枠組みを揺るがす異常事態というほかはない。そのような問題意識からの特集である。このような問題意識を基調とする特集は他の雑誌には見られないものと思う。

7本の貴重な論稿のうち、憲法学者の2本の論稿が、議論を整理し憲法を原点とした原則的な視点を直接に提供するもの。そして、その余の5本の論稿が象徴天皇制を考える上での多様な視点を提供するものとなっている。人選がよかった。ユニークで、読み易く、面白い。

「日本国憲法における象徴天皇の位置─生前退位問題に関連して」(植村勝慶)は、錯綜した議論の基本視点を提供するものであり、「『天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議』論点整理を憲法学から読み解く」(麻生多聞)は、論争の整理を試みたものである。

「『生前退位』をめぐる断想─象徴天皇制の根っこを見つめながら」(田中伸尚)は、エッセイのかたちで象徴天皇制の問題の根源を抉っている。「生前退位に伴う天皇代替わり儀式の問題点」(中西一裕)は、1989年天皇代替わりに伴う儀式を政教分離違反と争った訴訟弁護団からの貴重な問題提起。「戦後天皇制と捏造『教育勅語』─森友学園事件と『愛国者』たちの欺瞞」(早川タダノリ)は、教育勅語論争における右派の論理の分析として有用な視点を提供するもの。そして、「安倍政権の天皇制利用─伊勢と靖国を通じて」(辻子実)は事情通の貴重な論稿。最後の「琉球沖縄から見た天皇・天皇制」(石原昌家)は、天皇と琉球沖縄との関わりを通史としてまとめ、その視点から沖縄と本土の現在の関係を再考する。

できあがったこの特集は、象徴天皇制を憲法原則の視点から、多面的に見つめ直すきっかけとなるものと思う。是非ご活用をお願いしたい。もう一度、目次だけを掲載し、ご注文のURLも、再掲する。どうぞよろしく。
http://www.jdla.jp/kankou/itiran.html#houmin

◆特集にあたって     ………………………          澤藤統一郎
◆日本国憲法における象徴天皇制度の位置ー生前退位問題に関連して……植村勝慶
◆「天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議」論点整理を憲法学から読み解く……麻生多聞
◆「生前退位」をめぐる断想  象徴天皇制の根っこを見つめながら…………田中伸尚
◆生前退位に伴う天皇代替わり儀式の問題点…………………………………中西一裕
◆戦後天皇制と捏造「教育勅語」森友学園事件と「愛国者」たちの欺瞞………早川タダノリ
◆安倍政権の天皇制利用ー伊勢と靖国を通じて…………………………………辻子実
◆琉球沖縄から見た天皇・天皇制……………………………石原昌家
(2017年3月25日)

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Published in 土曜日, 3月 25th, 2017, at 19:40, and filed under 天皇制, 日民協.

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