安倍長期政権という日本の不幸と国民の責任
安倍晋三の首相としての通算在任日数が本日(11月19日)で2886日を数え、憲政史上最長タイとなったと報じられている。めでたくも何ともない。日本の不幸がこれだけ続いたということだ。
長期政権の理由を穿鑿すれば、小選挙区制による権力集中や、官僚の人事権の集約、野党のありかた、経済状況…その他諸々があるのだろうが、結局は国民が許したということにならざるを得ない。
「国民は、そのレベルにふさわしい政治しか持てない」とも「政治は国民を映す鏡」ともいう。「国民は、そのレベルにふさわしい首相しか持てない」とも「首相の品性は国民を映す鏡」と言い直してもよいだろう。安倍政治の継続は、結局国民の「この程度のレベル」を映し出しているものと言うしかない。残念だが、そのとおりで仕方がない。
安倍晋三唯一の功績と言えば、政治家というものは尊敬や信頼とは無縁だということを国民によく知らせてくれたことだろう。国民から、こんなにも見下された首相も珍しい。基本的な日本語能力に欠けること甚だしい。感情を抑えられずに野次を飛ばす。オトモダチを優遇して恥じない。嘘とゴマカシ、文書の隠匿・改竄の常習者。丁寧に説明すると繰り返して、毎度の頬被り。
なによりも、歴史修正主義者で、復古主義者で、軍国主義者で、格差貧困の容認者で、改憲論者である。こんな人物の政権長期化は、安倍を担ぐ右翼勢力の蟠踞の反映というしかない。
私が、安倍晋三という若手政治家を初めて意識したのは、NHK・ETVの特集番組「日本軍性奴隷制を裁く女性国際戦犯法廷」の改変問題のとき。何度かNHKに抗議と激励に足を運んだ覚えがある。あのとき、安倍晋三という政治家を、知性に欠けたゴリゴリの歴史修正主義者として印象づけられた。その後、このときの第一印象が変わることはない。
ところで、安倍晋三政権長期化に祝賀のムードはない。既に、レームダック状態。散る潮時がいつかだけが問題となっている。
私は、第2次安倍政権発足直後から、改憲の危機を感じて当ブログ「憲法日記」を書き始めた。まさか、こんなに安倍政権が長く続くとは思いもよらずに。その所為でブログの更新は本日で2423日連続となった。もう少し続けなければならないが、先は見えてきた。もう少しで辞められそうだ。
散れよかし? はなのさかりは過ぎにけり 散りゆくものは汝が身なるらん
(2019年11月19日)