澤藤統一郎の憲法日記

改憲阻止の立場で10年間毎日書き続け、その後は時折に掲載しています。

「前夜」ーこの言葉の重い響き

12月6日は、もうすぐ終わろうとしているが、特定秘密保護法はまだ成立していない。多くの国民の院外での声を背景に、参議院では野党が奮闘している。この抵抗の精神の持続が必要だと思う。

今日も道行く人に語りかけた。反応は様々。街宣活動参加者の怒りのボルテージと、道行く人の心境とは明らかに隔たりがある。その温度差は当然といえば当然なのだが、昨日の特別委員会強行採決への怒りが治まらない。自ずから、マイクの声にもトゲが混じる。

「ご通行中の皆様、私たちは今参議院で審議中の特定秘密保護法案の廃案を求める宣伝活動を行っています。昨日の特別委員会強行採決には怒りを禁じ得ません。ぜひ、ビラをお読みください。
皆さん、『自分には関係ない』とおっしゃっても、この法案の方は、あなたに無関係と放っておいてはくれません。この法案が通れば、必ず、あなたの権利や自由に影響が及ぶことになる。少なくとも、確実にジャーナリズムは萎縮する。私たちは知る権利を害される。
それだけではない。昔、軍機保護法という法律がありました。陸海軍大臣が思いのとおりに、軍事秘密を指定します。すると、飛行場も、港湾も、気象も、地震の被害も、空襲被害も一切秘密。写真も禁止、スケッチも禁止、喋ってもならない。うっかり喋るとスパイにされたのです。気象は軍事秘密でしたから、天気予報はなくなります。台風の予報もされなくなる。戦時中は、そのような時代でした。特定秘密保護法はこれと同じ構造の法律です。『大本営発表の時代』が到来しかねません。
今日は平和なようですが、この平和がいつまで続くことになるか。私たちが、大事なことを、他人任せ、安倍晋三任せにしていますと、『こんなはずではなかった。あのとききちんと反対しておけばよかった』となりかねません。今ならまだ、声を出せる。反対の声をあげられる。皆さん、ぜひ、特定秘密保護法に反対を…」

帰宅したら、「前夜」という書籍が届いていた。
私と、梓澤和幸弁護士と岩上安身さんとの鼎談を書籍にしたもの。330頁を超えるボリューム。
その帯が、
「There is still time.
もう間に合わない時に、こんな悲しい言葉を口にしないために、
Point of No Return(帰還不能点)を越える前、今なら戻れる!!」
「二つの憲法(「現行日本国憲法」と「自民党改憲草案」)を徹底解剖し比較しながら、ギリギリまで来た、前夜、日本の状況を読み解く。」
というもの。そういう意味の「前夜」なのだ、うかうかしていると再びの戦前の「前夜」になるぞ、という警告。 

惹句は、
「日本国憲法と自民党改憲案を読み解く
12月11日発売!
岩上安身+梓澤和幸+澤藤統一郎
A5判並製 336頁
定価2500円+税
日本国憲法と自民党改憲草案を序文から補則まで、延べ40時間にわたり逐条解釈し、現在の世界状況を鑑み、両憲法(案)の根本的相違を検討した画期的憲法論。細かいことばの解釈、250項目にわたる詳細な注釈で、高校生でも、分かりやすい本」なのです。

ご一読いただくよう、お願い申しあげたい。
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「デモ」があるからデモクラシー
デモを禁じて「テロ」クラシー
情報操作で「デマ」クラシー
ヒミツだらけの真ん中に
鎮座まします「アベ」クラシー

A級戦犯生き延びて、満州国の夢の中
祖父なる「キシ」の遺志受けて
執念燃やす「アベ」クラシー
真理も歴史も自分流

右の耳だけよく聞いて
左の方は聞こえない
有象無象の取り巻きの
コントロールとブロックで
聞きたくないことシャットアウト

明るい顔して朗らかに
「美しい国日本」を
ヒミツの渦に投げ込んで
してやったりと高笑い

憲法9条目の敵
デモクラシーは大嫌い
「靖国」大好き、
参拝したくて気がはやる
平和憲法投げ捨てて、
持ちたき物は国防軍

「アベ」クラシーには「デモ」がない
「デモ」は大衆、主権者だ。
「デモ」の怒りは沸騰寸前

「奢れる者は久しからず」
これが、「美しい国日本」の
歴史・伝統・文化なり
そっ首洗って、待ちおろう

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Published in 金曜日, 12月 6th, 2013, at 23:53, and filed under 未分類.

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