「学校に自由と人権を!10・17集会」のご案内
毎年10月に、「10・23通達」に抗議する市民集会が行われる。今年は、「子どもたちを戦場に送るな!?「日の丸・君が代」強制反対! 10・23通達撤回!?」という副題を付しての集会。
集会の日時・場所等は以下のとおり。
2015年10月17日(土)
13時開場 13時30分開会 16時30分終了
豊島区民センター6F文化ホール(池袋駅東口 徒歩5分)
アクセス地図は
http://www.toshima-mirai.jp/center/a_kumin/
集会のメインの企画は、高遠菜穂子さん(イラク支援ボランティア)の講演
「イラクから見る日本?暴力の連鎖の中で考える平和憲法」というもの。
そして、歌のメッセージ 中川五郎さん(フォークシンガー)が花を添える。
私も、東京「君が代」裁判弁護団副団長として特別報告を担当する。
「『君が代』訴訟の新しい動きと勝利への展望」 澤藤統一郎弁護士
この集会の主催は、以下の「10・23通達関連裁判訴訟団・元訴訟団」14団体を糾合する実行委員会。
「日の丸・君が代」不当処分撤回を求める被処分者の会/「日の丸・君が代」強制反対・再雇用拒否撤回を求める第2次原告団/東京「再雇用拒否」第3次原告団/東京・教育の自由裁判をすすめる会/「日の丸・君が代」強制反対 予防訴訟をひきつぐ会/「君が代」不当処分撤回を求める会(東京教組)/「日の丸・君が代」強制に反対し子どもと教育を守る会(都教組八王子支部)/東京都障害児学校教職員組合/東京都障害児学校労働組合/アイム‘89・東京教育労働者組合/都高教有志被処分者連絡会/「良心・表現の自由を!」声をあげる市民の会/河原井さん根津さんらの「君が代」解雇をさせない会/府中「君が代」処分を考える会
国民の激しい抵抗に遭いながら、戦争法が強行成立とされた直後の今年の集会である。例年にも増して、戦争と「日の丸・君が代」強制、平和とナショナリズム、国際平和をどう構築していくべきか、を切実に考える集会となるはず。「子どもたちを戦場に送るな」というスローガンにリアリティが感じられるではないか。
是非、ご参加をお願いしたい。なお、参加費は資料代として500円。
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私の報告は「訴訟の新しい動き」と「勝利への展望」を語るもの
私は、10・23通達関連の判決の動向を、次のように4期に分けて把握している。
高揚期⇒受難期⇒回復・安定期⇒再高揚期
いまは、「再高揚期」にあるとして、展望を語ることになる。
レジメの一部を抜粋して掲載しておく。興味のある方は、集会に足をお運びいただきたい。
☆「10・23通達」関連訴訟判決全体の流れ
1 高揚期
※再発防止研修執行停止申立⇒須藤決定(04年7月)研修内容に歯止め
※予防訴訟一審判決(難波判決)の全面勝訴(06年9月)
2 受難期
※ピアノ伴奏強制事件の合憲最高裁判決(07年2月)
⇒これに続く下級裁判所のヒラメ判決・コピペ判決
※「君が代」解雇裁判・一審佐村浩之判決(07年6月)が嚆矢
取消訴訟一審判決(09年3月)も敗訴。
難波判決 高裁逆転敗訴(11年1月)まで。
3 回復・安定期
※取り消し訴訟(第1次訴訟)に東京高裁大橋判決(11年3月)
全原告(162名)について裁量権濫用として違法・処分取消
※君が代裁判1次訴訟最高裁判決(12年1月)
河原井さん・根津さん処分取消訴訟最高裁判決(12年1月)
君が代裁判2次訴訟最高裁判決(13年9月)
間接制約論(その積極面と消極面) 累積加重システムの破綻
原則・減給以上は裁量権濫用として違法取消の定着
4 再高揚期
※いま確実に新しい下級審判決の動向
※最高裁判例の枠の中で可能な限り憲法に忠実な判断を。
10・23通達関連だけでなく、都教委の受難・権威失墜の時代
☆新しい諸判決と、その要因
13年12月 「授業をしていたのに処分」福島さん東京地裁勝訴・確定
14年10月 再任用拒否(杉浦さん)事件 東京高裁勝訴・確定
14年12月 条件付き採用免職事件 東京地裁勝訴 復職
(15年1月 東京君が代第3次訴訟地裁判決 減給以上取消)一部確定
15年 2月 分限免職処分事件 東京地裁執行停止決定
15年 5月 再雇用拒否第2次訴訟 東京地裁勝訴判決
15年 5月 根津・河原井さん停職処分取消訴訟 東京高裁逆転勝訴
※最高裁判決と補足意見の積極面が生きてきている。
※粘り強く闘い続けたことの(一定の)成果というべきではないか。(以下略)
(2015年10月7日・連続920回)