長谷川三千子NHK経営委員の「NHKが回心するまで不払ひをつづけるつもりでをります」の実践に学ぼう
本日の毎日朝刊社会面に思いもかけない記事。正確には、有益で学ぶに値する行為についての記事。長谷川三千子NHK経営委員が、かつてNHKの報道姿勢を不満として、「NHKが回心するまでの不払ひ」を実行していたというのだ。この姿勢を見倣おう。遠慮することはない。「長谷川三千子辞任によってNHKの回心確認までは受信料支払い留保」という運動を巻き起こそうではないか。
長谷川三千子こそ、安倍晋三の分身の一人として、安倍のメディア乗っ取り作戦の尖兵。安倍晋三の首相再任を要望した「民間人有志の会」の代表幹事として名を連ね、現在も安倍応援団を自認している。そして、憲法の個人の尊厳を攻撃し、男女の役割固定に固執し、公共放送の経営陣に最もふさわしからぬ人。右翼による朝日新聞社襲撃に関連して、「彼の行為によって我が国の今上陛下は人間宣言が何と言おうが憲法に何と書かれていようが再び現御神となられた」と宣うて話題となったお人。
これまで、「この人が辞めるまでは受信料支払いを留保を」という検討の対象とされていたその当人が、「NHKの姿勢に不満なら受信料不払いを」、という戦術の実践者だった。その姿勢、その果敢さを、大いに見倣わねばならない。
右翼誌「正論」(05年7月号)に引用された長谷川の手紙は2通あるそうだ。最初のものが、「『クローズアップ現代』 国旗国歌・卒業式で何が起きているのか」の放映に関して、「本当に酷うございましたね。…ちやうど自動振替が切れましたので、NHKが回心するまで不払ひをつづけるつもりでをります」というもの。そして、都教委側がNHKに抗議し、NHK側は「公平、公正な番組内容」と反論すると、これを受けて、長谷川は2通目の手紙で「受信料支払ひはまだまだ先のことになりさうでございます」と不満を示している。
長谷川が問題視した番組が「日の丸・君が代」強制問題だったということ、しかもその報道姿勢が必ずしも強制を是とする立ち場ではなかったということが、大きな問題である。長谷川が経営委員である限り、NHKは国旗国歌問題を同様の姿勢で取りあげることができなくなるであろう。
その番組はビデオで私も観ている。確かに、都教委の言い分をそのまま是とする報道姿勢ではない。客観的な姿勢で、「日の丸・君が代」を強制する側、強制される側の両者に目配りした取材態度だった。ジャーナリズムの在り方としては至極当然のこと。この真っ当さが、長谷川の目には、「本当に酷うございましたね。」となる。やっぱりこの人、経営委員としてはアウトだ。どうしてもNHKに留めておくことはできない。
クローズアップ現代のこの番組放映の前に、東京新聞の世論調査の興味深い結果が出ていた。日の丸・君が代を国旗国歌と認めるという回答は4分の3を超えていた。しかし、国旗国歌を強制することに反対という意見が、ほぼ3分の2に達するものとなっていた。世論の大勢は、「日の丸・君が代を国旗国歌と認めるが、強制はよくない」というものだったろう。今も、大きくは変わらないと思う。
NHKの「『クローズアップ現代』 国旗国歌・卒業式で何が起きているのか」の報道姿勢は、まさしくこのような世論の大勢に則ったものでもあった。これをしも、許せないというのが長谷川の心性。籾井といい、百田といい、そして長谷川といい、どうして、こんなに極端な体制派をよりもよって、不偏不党、公正中立を旨とする公共放送の経営陣に送り込んだのだろう。
不払いの助長は長谷川自身の責任。不払いの戦術は、長谷川にはじめて教えられたという人もあるだろう。世の中には、かつての長谷川のように不払いを試みたいという人が多かろう。声を大にして、深い決意とともに、長谷川を見倣おうと申し上げたい。
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NHKに対する「安倍首相お友だち人事」への抗議を
☆抗議先は以下のとおり
※郵便の場合
〒150-8001(住所記入不要)NHK放送センター ハートプラザ行
※電話の場合 0570?066?066(NHKふれあいセンター)
※ファクスの場合 03?5453?4000
※メールの場合 http://www.nhk.or.jp/css/goiken/mail.htmlに送信書式
☆抗議内容の大綱は
*籾井勝人会長は即刻辞任せよ。
*経営委員会は、籾井勝人会長を罷免せよ。
*百田尚樹・長谷川三千子両経営委員は即時辞任せよ。
*経営委員会は、百田尚樹・長谷川三千子両経営委員に辞任を勧告せよ。
よろしくお願いします。
(2014年2月27日)