澤藤統一郎の憲法日記

改憲への危機感から毎日書き続けています

加計孝太郎よ真実を語れ。今のままでは嘘つき学園となってしまうではないか。

加計問題も森友問題も終わらない。政治的にはとっくに詰みのはずなのだが、アベはどうしても負けを認めない。勝負が長引くうちに、次から次へと新たな真相が暴かれていく。トップのウソを隠そうとして、官僚諸君が苦労して嘘に嘘を重ねてきたことがまた暴かれている。これを平然と見下しているアベという人物が不気味でならない。

これだけ、ぼろくそに言われ続けて傷だらけとなった「しがみつき政権」も珍しかろう。こうなると、行政私物化の事件は、本当にこれだけだったのだろうか。実はアベ政権のもっと薄汚ない事件が、闇に隠されているのではないだろうか。そんな疑念も湧いてくる。

昨日(5月28日)の両院予算委員会の集中審議。そのハイライトを、本日の毎日社説が要領よくまとめている。「総理が怒らない不可解さ」というズバリのタイトル。

 加計学園の獣医学部新設をめぐり、安倍晋三首相と学園の加計孝太郎理事長が面会していたのかどうかで混乱が広がっている。
 愛媛県の公文書には、2015年2月25日に首相が加計氏と面会し「獣医大学の考えはいいね」と語った記録が残る。これに対し学園が「当時の担当者が実際にはなかった総理と理事長の面会を引き合いに出し、県と(同県今治)市に誤った情報を与えてしまった」とのコメントを唐突に出したからだ。

 学園は、県が文書を国会に提出した当日には「理事長が15年2月に総理とお会いしたことはございません」と面会を否定するだけにとどめていた。なぜ最初から発表しなかったのか、不自然な対応である。きのうの衆参両院予算委員会の集中審議でもこのコメントが焦点になった。

 仮にこれが事実だとすれば、架空の面会を報告することにより首相の後押しがあると見せかけ、県と市を動かそうとしたことになる。

 実際、面会報告後に柳瀬唯夫首相秘書官(当時)が県と市の担当者と会い、国による国家戦略特区の手続きが進んでいく。その適正さを疑わせる重大な問題をはらんでいる。

 県の文書によると、学園側は県に面会を報告した際に財政支援も求めた。県と市は今春、計約93億円の補助金拠出を決めている。

 さらに不可解なのは首相が抗議しないことだ。これまで首相は「加計理事長は友人だが、私の地位を利用して何かを成し遂げようとしたことは一度もない」と繰り返してきた。

 面会があったにしろなかったにしろ、県や市に報告した事実は学園側も認めている。まさに首相との関係を利用して獣医学部新設を実現しようとした行為ではないか。

 首相は本来ならもっと学園の対応に怒ってしかるべきだろう。きのうの集中審議で野党はその点を突いたが、首相は「私は常に平然としている」などとはぐらかした。

 そもそも学園側は真っ先に県と市に謝罪すべきなのに、ファクスを報道機関に送っただけで取材にも応じていない。首相との面会がなかった裏付けは示されないままだ。加計氏が国会など公の場で真相を語らなければ、疑惑はいつまでも続くことになる。

この「総理が怒らない不可解さ」を衝いたのは小池晃の質問。大略、次のようなものだった。

○小池晃
愛媛県が当委員会に提出したこの文書では、2015年2月25日に加計学園の理事長が安倍首相と15分程度面談をし、獣医学部の構想を伝え、首相からは、『そういう新しい獣医大学の考えはいいね』とコメントがあったと。ところが、加計学園は、『実際にはなかった面談を引き合いに出して県と市に誤った情報を与えた』という、ちょっと想像を絶することを言い出しているわけですね。
これ、愛媛県にも、報告・説明・謝罪はなかったそうです。ファクス一枚送っただけ。先ほどの議論では、総理にも報告なかったというわけですね。愛媛県の知事は、これは怒っているわけですよ。総理は何で怒らないんですか。

○安倍晋三
これは怒るとか怒らないとかいうことではなくて、愛媛県、まず愛媛県の文書について、私は、県の文書でございますから、コメントする立場にはないわけでございます。… 加計学園側のコメントについては、私はそれについて評論する立場にはないということは申し上げておきたいと思います

 ○小池晃
全く私の言ったことに答えていないわけですよ。
私、言ったのは、愛媛県の文書についてのコメントじゃないんですよ。加計学園がうそだったと言ったわけでしょう。そのことについて、だって総理はこう言っているわけです。『加計理事長は、私が政治家になるずっと前の、学生時代の頃からの友人でありますが、私の地位を利用して何かを成し遂げようとしたことは、この40年間一度もありません』と。
まさに今回、何かを成し遂げようとしたんじゃないですか。そういうことを加計学園側が言ったわけでしょう。これは伝聞でも何でもないですよ。加計学園はそれをはっきり言っているわけですよ。総理の名をかたり、総理との架空の面談をでっち上げ、獣医学部の新設を実現しようと言ったと。
これ、総理がかんかんに怒らなきゃいけないはずなんですよ、利用されたんですから、総理が。それなのに平然としている。これは、結局、加計の言っていることが真実ではなくて、総理自らをかばうものであるということを御存じだから平然としているんじゃないですか。

○安倍晋三 
私は常に平然としております。加計学園のコメントによれば、加計理事長ではなく、当時の担当者が実際にはなかった面会を引き合いに出し、県と市に誤った情報を与えてしまったように思うとのことでありまして、それ以上私にはコメントのしようがないということでございます。

○小池晃
いつも平然としていないじゃないですか。野党から指摘されたら、かんかんになって、この場で血相を変えて反論しているじゃないですか。それを、担当者ははっきり認めているわけですよ、事実でないことを言いましたと。しかも、これは、獣医学部設置が停滞して、何らかの活路が見出せるのではないかとの考えから、ありもしないことを言ったというんですよ。これ、かんかんに怒らないのは、どう考えたっておかしいじゃないかと。

○安倍晋三
愛媛県の文書について私はコメントする立場にはございません。

○小池晃
私が聞いているのは、総理、他人ごとで済まされる話じゃないと思うんですよ。
だって全て総理の言動をめぐっての記述なんですよ。総理の言動をめぐっての記述が、2月25日に総理が加計理事長と会っていなければ説明が付かないようなことになっているわけですよ、これ。
結局、コメントできない、愛媛の文書だからコメントできないというのは、否定も反証もできないからでしょう。もしそうでないというんだったら、反証してくださいよ。

○安倍晋三
これは証拠を出すとかいうことではなくて、これは県が出された文書でございますから、それを評論あるいはコメントする立場にはないということでございます。

安倍晋三よ。愛媛県知事は怒っている。あなたはなぜ怒らないのか。加計学園はあなたの名を騙り、あなたとの架空の面談をでっち上げ、愛媛県と今治市を欺罔して獣医学部の新設を実現しようと画策した。これによって、公費93億円を手に入れたではないか。こんな不正の手段に使われたあなたがなぜ怒らないのか。

加計孝太郎よ。もし、加計学園の自白コメントが真実だとしたら、毎日新聞社説のいうとおり、「架空の面会を報告することにより首相の後押しがあると見せかけ、県と市を動かそうとした」ことになる。もっと端的に言おう。加計学園が学園ぐるみで詐欺を働いた疑惑が濃厚となる。

考えても見よ。「2月25日面会の報告」のリアリティを。アベとカケの仲を知る関係者の皆が、「絵空事の架空の面会の報告」とは思わなかった。いかにもありそうなリアリティに満ちていたから、その記載のとおりに信用したのだ。しかも、その後の事態は「2月25日面会の報告」のとおりに進行したではないか。

加計孝太郎よ。真実は二つに一つだ。「2月25日のアベ・カケ面会は存在した」が、盟友アベの立場を慮ってないことにした。あるいは、「2月25日のアベ・カケ面会は存在しなかった」が、学部新設のために敢えて盟友アベの名を出して、県と市とを欺した、のどちらか。

加計よ、君も教育者の端くれだろう。加計学園は仮にも教育機関ではないか。本当に「絵空事の架空の面会の報告」で自治体を欺し、首相をダシに使って補助金の取り込みをたくらんだというのか。仮にそのとおりなら、加計学園のブランドイメージは、計り知れない傷を負って地に落ちることになる。

加計孝太郎よ、こそこその逃げ隠れはもう止めよ。覚悟して公の場で、真実を語れ。
今のままでは、「嘘つきアベ」に並ぶ「嘘つきカケ」となってしまう。嘘つき学園であり、新獣医学部は「嘘から生まれたキャンパス」となってしまうのだから。
(2018年5月29日)

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