『週刊金曜日』に『東京「君が代」裁判5次訴訟判決』の記事。私にできるリベラル危機の打開策として、『金曜日』の購読を呼び掛けます。
(2025年9月5日)
本日は金曜日。昨日配達された『週刊金曜日』(9月5日号)に目を通す。
表紙に大きく特集テーマが、『子どもも大人も 「学校が苦しい」』と印字されている。その右に、白抜きで『東京「君が代」裁判5次訴訟判決』。
7月31日言い渡しの『東京「君が代」裁判5次訴訟判決』(原告15名)について、これだけのページを割いての報道はとてもありがたい。
永尾俊彦記者取材記事の冒頭に、原告らの入廷デモとその先頭の『押し付けないで! 「日の丸・君が代」』の横断幕の写真。判決評価の主見出しは、「減給取り消す一方で、戒告・再処分は容認」「裁判は、生徒への『日の丸・君が代』強制の歯止め」。
「職務命令の真の目的は教員の服従」とタイトルを打った岡田正則・早稲田大学法学学術院教授のインタビュー記事もある。私の取材コメントも。
編集長(吉田亮子氏)後記では、「学校が苦しい」というメインテーマとの関連で、、「実際、教師らの精神疾患による病気休職者数は過去最多で、もっと多いはずという声もある。教師にとって学校が「苦しい」背景の象徴的なものが、「日の丸・君が代」の強制だろう。学校、そして社会が大人にとって「生きづらい場所」であれば、子どもにとっても同じことである。」と述べられている。
それにしても気になったのは、営業スタッフのお一人の大要以下のつぶやき。
「『週刊金曜日』のスタッフとなって20年。…入社するにあたっては「戦争はイヤだ」の一念だった。反戦ビラを投函したら逮捕・勾留され、教員が「日の丸・君が代」を拒否すれば処分されたその当時、右に振れた座標軸に恐怖を覚えた。戦争が始まるのではないか? そんな状況から脱するためにはどうすれば良いのか? そのために自分のできること、それは『週刊金曜日』の部数を伸ばすことではなかろうか? そんな思いに至って「金曜日」の門をたたいた。
そして20年、この国の劣化は記すまでもない。世の中の座標軸は右に振り切って付け足しても追いつかない始末。そして本誌の部数も息絶え絶えだ。これまでも本誌の部数は緩やかに減少を続けてきたが、「原発事故」や「朝日新聞攻撃」等の際、回復の兆しを示すことがあった。この危機の最中、その兆候は見られない。いま何かをしなければともがく毎日だ。」
ウーン。右翼の雑誌があんなにも幅を利かしているのに、「週刊金曜日」の部数は危機のさなかなのか。リベラルの危機が『週刊金曜日』の危機をもたらしているのだろうが、『週刊金曜日』の危機の座視は、さらなるリベラルの衰退をもたらしかねない。私にもできることとして、同誌の購読を呼び掛けたい。
今号(9月5日号)の他の主な記事は、以下のとおり。
「長生炭鉱続報 83年の苦難、海底から」「国は過ちを繰り返すな」「頭蓋骨も大腿骨もここで生きた証しを語り始めた」本田雅和
「ホー・チ・ミン「独立宣言」の意味を考える」「80年前の9月、ベトナムは日本の植民地支配から独立した」 中村梧郎
「詩人 金時鐘インタビュー」「日本の敗戦80年は、同時に朝鮮分断80年」 聞き手/西村秀樹
経営側に、田中優子・崔善愛・想田和弘・雨宮処凛など。そして常連の投稿者として青木理・内田樹・浜矩子・辛淑玉・阿部岳・北野隆一・半田滋・中山千夏等々。
購読申込みは、下記URLから。
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購読期間1年(48冊)の定期購読料が 28,800円(1冊当たり600円)である。
ご購読の程よろしくお願いします。危機に瀕したリベラル救済のために。