澤藤統一郎の憲法日記

改憲への危機感から毎日書き続けています

明日は、ミニ国民投票だ。平和と憲法を守り原発廃炉の一票を鳥越俊太郎候補に。

明日(7月31日)が都知事選の投票日。鳥越候補の「最後の訴え」は、新宿南口だった。甲州街道をはさむ広場を埋めつくす大群衆の熱気の中で、護憲や野党共闘を支持する運動の広がりと確かさを実感する。とはいえ、午後8時を過ぎて、拡声器を使った選挙運動が終わって、群衆が散ると普段と変わらぬ東京の土曜日の夜。あの大群衆を呑み込んで喉にも触らぬ東京の大きさ。あの群衆も実は一握りの人びとでしかないことを思い知らされる。さて、明日はどのような結果が出ることだろうか。

「最後の訴え」の応援弁士は、福島みずほ、小池晃、山口二郎、澤地久枝、そして岡田克也。いずれも力のこもった聞かせる演説。そして、鳥越俊太郎が渾身の語りかけ。三つのゼロ「待機児童ゼロ、待機高齢者ゼロ、そして原発ゼロ」の政策を高らかに宣言した。そして、一度終わった演説を、鳴り止まぬ鳥越コールの中で、「あと1分ある」として、短い話を最後にこう締めくくったのが、印象に残った。
「野党が共闘して参院選を闘い抜き、都知事選にまでつなげた。これを大切にしようじゃありませんか」
まったく、そのとおりだと思う。

明日の都知事選。1000万有権者による、たったひとつのポストをめぐる争い。これは、形を変えた首都の擬似国民投票ではないだろうか。

都民の声に耳を傾けて都政をおこなう、予算執行の透明性を高める、保育と介護を充実する、オリンピック予算を適正化する、くらいのことはどの候補も政策として掲げる。こんなことには、政策の独自性は出て来ない。鋭く対決するのは、「平和・憲法・原発」の3課題。実は、護憲の野党共闘と、自公改憲勢力の対決の様相なのだ。

核兵器も原発もない「非核都市東京」を目指すという鳥越と、「核武装の選択肢は十分にあり得る」という小池百合子のコントラスト。これは、決定的な対決課題なのだ。

昨日(7月29日)夕、フジテレビの「みんなのニュース」での討論会で、鳥越が小池氏を批判したという。
「小池さんは、かなり前の雑誌で、『軍事上、外交上の判断において、核武装の選択肢は十分にあり得る』という風に言っておられますが、私は知事になったら早速すぐにやりたいのは『非核都市宣言』をやりたい。核武装論者である小池さんに『非核都市宣言』というのは果たしてできるのか」

小池は、「私が『核武装論者』と言い切られましたけれども、これこそ捏造」と反論。「でも実際に本に書いてある」(鳥越氏)と言われると、「いや、言ってませーん!日本語を読めるのであれば、よく読んでいただきたいと思います」と発言したという。

このテーマは、以前にも取り上げたが、憲法や安全保障に関わる基本政策の際だった差異を物語る象徴的な問題。しかも、小池が「いや、言ってませーん!日本語を読めるのであれば、よく読んでいただきたい」というのだから、みんなで読んでみよう。テキストは、小池の公式ウェブサイトに掲載されている、保守論壇誌『Voice』(PHP研究所)2003年3月号所収の田久保忠衛、西岡力との極右トリオ鼎談記事。タイトルは「日本有事 三つのシナリオ」。そして、当該個所の小見出しが、「東京に米国の核ミサイルを」という物騒なもの。日本語を読める人なら下記のURLで、鳥越の指摘と小池の否定の真偽を、直ちに確認することができる。

https://www.yuriko.or.jp/bn/column-bn/column2003/column030320.shtml

小池の発言は以下のとおりだが、ここだけでなく全体を読んでいただくと小池の政治姿勢や体質がよく分かる。右翼どっぷりであり、どっぷり右翼なのだ。

小池 軍事上、外交上の判断において、核武装の選択肢は十分ありうるのですが、それを明言した国会議員は、西村真吾氏だけです。わずかでも核武装のニュアンスが漂うような発言をしただけで、安部晋三官房副長官も言論封殺に遭ってしまった。このあたりで、現実的議論ができるような国会にしないといけません。今の国会は時間とのせめぎ合いがほとんどで、労働組合の春闘と同じです(笑)。それももうないのに。

小池百合子の平和や憲法ないがしろにする姿勢に恐ろしさを感じざるを得ない。明日は、ミニ国民投票だ。平和・憲法を大切に思い、原発は不要とする立場の都民は、ぜひともこぞって、鳥越俊太郎候補への投票を。間違っても、小池百合子にだけは投票してはならない。
(2016年7月30日)

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