澤藤統一郎の憲法日記

改憲阻止の立場で10年間毎日書き続け、その後は時折に掲載しています。

皆様、東京都立第五福竜丸展示館にご来館ください。

(2022年5月22日)
「白山通りを神保町越えて、学士会館までお願いします」
「学士会館までね。…お客さん、日曜日にお仕事ですか」

「いや、そうじゃない。これから、第五福竜丸展示館の運営についての会合があるんですよ」
「第五福竜丸ってなんですか」

「江東区の夢の島に、都立の第五福竜丸展示館があるでしょう」
「いや、知りません」

「南太平洋のビキニ環礁で、アメリカが水爆実験をして、大量の死の灰を降らせた。そのとき、マグロ船『第五福竜丸』の乗組員23人の全員が、死の灰を浴びて急性放射線障害となり、久保山愛吉という方が亡くなった」
「ちょっと、聞いたことがあるような気がします」

「水爆実験は1954年3月1日のこと。ふざけた話しだが、アメリカはこの水爆を『ブラボー』と名付けた。その威力は、広島の原爆のちょうど1000倍というもの。世界にばらまいた放射能も、半端じゃない」
「私なんかが生まれる前の話だね」

「第五福竜丸が焼津に帰港してから、日本中が大騒ぎになった。大量の『原爆マグロ』が廃棄され、日本中が『放射能の雨』に怯えた」

「船はどうなったんですか」
「マグロ船としては再び使われることはなく、文部省が買い上げて水産大学の練習船となった。名も『はやぶさ丸』と変えた」

「それがどうして夢の島に?」
「木造船の寿命は短い。廃船になって、ゴミとして夢の島に捨てられた」

「そのゴミが展示館にはいったんですか」
「そう。この船は核の危険を語る貴重な生き証人。ゴミのまま、朽ちさせてはならない。そういう船体保存の市民運動が起き、美濃部都政がこれに応えた」

「その船を展示して、たくさんの人が見に来るんですか」
「たくさんの人が見に来るだけではない。この船は、原水爆禁止運動のシンボルとなっている。展示し保存するだけでなく、多くの人に原水爆を止めさせよう、世界を平和にしょうと訴え続けている」

「なるほどね。お客さん、学士会館に着きましたよ」

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 本日、学士会館で、公益財団法人第五福竜丸平和協会の評議員会。昨年度の事業報告と決算を承認し、今年度の事業計画を了承した。

 専務理事からの報告では、ようやくコロナ禍の影響から脱出の萌しが見え、来館者数が昨年よりは大幅に増えつつあるが、コロナ禍以前の水準にはまだほど遠い。

 出席評議員から、「ウクライナ戦争以来、核が威嚇の手段となり、我が国でも核共有の議論が持ち上がる事態。第五福竜丸が訴えるものは大きくなっている」「第五福竜丸は、東京周辺の人には知られていても、関東以遠の人には存在感が薄いのではないか」「それを補うためのオンライン展示のさらなる活用を」「今や、小学生にもオンライン授業の環境が調っている時代」「パネル展示貸し出しについての宣伝の強化を」などの意見が出された。

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 皆様。江東区夢の島にある、
  東京都立第五福竜丸展示館にご来館ください。

  存在感ある、木造船第五福竜丸がお迎えします。
  これが、被爆の歴史の生き証人です。
  ボランテイアの解説員がご説明いたします。
  船を囲む壁面の解説パネルは、年に2回は模様替えしています。
  貴重な映像も観ることができます。
  解説書籍類も充実しています。
  (なお、入館料は無料です。)
 学校やサークル単位での見学をご計画ください。
 東京方面への修学旅行には、ぜひ見学先に組み入れてください。
 展示パネル(セット)を貸し出します。全国でご活用ください。
  パネルセットは、12枚組、20枚組、50枚組などあります。

 まずは、下記の公益財団法人第五福竜丸平和協会のホームページをご覧ください。ご相談先も明示してあります。
 どうぞ、よろしくお願いします。
 http://d5f.org/

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