「本郷・湯島九条の会」は、平和を守るため、ますます元気に街宣を続けます。
本郷にお住まいの皆さま、三丁目交差点をご通行中の皆さま。こちらは地元の「本郷・湯島九条の会」です。憲法を守ろう、憲法の眼目である平和を守ろう。憲法9条を守り抜いて、絶対に戦争は繰り返してはいけない。アベ自民党政権の危険な暴走を食い止めなければならない。そういう志を持つ仲間が集まってつくっている小さな団体です。私たちは小さいけれど、全国に7500もの「九条の会」があります。全国津々浦々で、9条を守る活動をしています。
猛暑の8月です。71年前、敗戦の年の8月も暑かったといいます。8月こそは戦争を思い出し語らなければならない季節です。あの戦争で、310万人の日本人が命を失いました。2000万人といわれるアジアの人々が侵略戦争の犠牲となりました。あの廃墟のなか、私たちは、再び戦争の惨禍を繰り返してはならないと誓いました。その誓いが、日本国憲法に結実したのです。
憲法9条は、おびただしい戦争犠牲者を含めた日本人全体の決意であるとともに、アジアの人びとへの不戦の誓約でもあります。夏、8月は、そのことを思い起こす日としなければなりません。
しかし、日本の現状はどうでしょうか。憲法を破壊し、9条を形骸化しようという危険なアベ政治の暴走が続いています。先程来、お話しがあったとおり、参院選と都知事選が終わりました。憲法を守ろうという旗を立てている私たちにとっては、けっして納得のいく結果ではありません。
案の定、選挙前には控えられてきたアベ政権のホンネの動きが、選挙が終わるや否や、無遠慮に始まっています。小池百合子都政も同じです。
思想家ルソーが言っていることを思い出します。「イギリスの人民は自分たちが自由だと思っているようだが、それは大間違いだ。彼らが自由なのは、議員を選挙する投票のそのときだけのことで、選挙が終わるやいなや、次の選挙までの間はイギリス人民は奴隷となってしまう」。現状、まさしくそのとおりではありませんか。
あんなに国民から反対を受けながら強行成立した戦争法は、選挙が終わるまでは身を潜め、今動き出そうとしています。南スーダン情勢が緊迫し内戦状態になっているのに、11月派遣予定の自衛隊員は、駆けつけ警護の訓練を始めようとしているのです。
PKO5原則の遵守によって、これまでは、けっして戦地での紛争には巻き込まれないはずの自衛隊でした。今、350人の現地隊員は、営舎の外に出ることなく、ひっそりと身を潜めています。ところが、11月以後はこれが変わるのです。今度は、紛争のまっただ中に駆けつけてでも味方の援護をします。これは内戦の一方に荷担する宣言にほかなりません。紛争に巻き込まれることを覚悟しなければ駆けつけ警護はできないこと。紛争に巻き込まれるとは、史上初めて自衛隊員の命が奪われ、あるいは自衛隊員が誰かの命を奪う事態となることです。戦後71年間、平和憲法の下、日本が一人の戦死者も出さなかったという原則が崩れることでもあります。
イナダ防衛大臣の就任記者会見では、記者から「自衛隊員の戦死の持つ意味について」質問が飛んでします。イナダは何と答えたか。「自衛権の行使の過程において、犠牲者が出る事も、考えておかなきゃいけないことだろうとは思います。非常に、重たい問題だと思います。」あまりに率直。戦争法の発動は、「自衛権行使の過程において、犠牲者が出る事もある」と防衛大臣が認識しているのです。
私たちは、投票箱が閉まっても主権者であり続けなければなりません。けっして奴隷になってはならない。アベ政権にも、小池都政にも、しっかりと主権者としての目を光らせてまいりましょう。平和を守り続けるために。
月1回、第2火曜日と決めた定例街宣活動は4年目にはいった。今日は、37℃のクラクラする炎天下、6人がマイクを取って思い思いに平和を語った。今後も、雨にも負けず、風にもまけず、雪にも夏の暑さにも負けることなく、日本の平和を崩すまいとにぎやかに元気に続けていこうと、意気軒昂。
(2016年8月9日)