次回口頭弁論は12月24日11時 ー 「DHCスラップ訴訟」を許さない・第31弾
私自身が被告となっている「DHCスラップ訴訟」の次回口頭弁論期日の日程が間近になってまいりました。法廷傍聴と法廷後の報告集会について再度のご案内を申し上げます。
12月24日(水)午前11時? 口頭弁論
東京地裁631号法廷(霞ヶ関の裁判所庁舎6階南側)
同日11時30分? 報告集会
弁護士会館5階・東京弁護士会508号室
前回期日での裁判長からの指示に基づいて、被告が準備書面を陳述することになります。その内容については、12月12日「憲法日記」(第30弾)をご覧ください。
https://article9.jp/wordpress/?p=4008
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再三言ってきたことだが、私には水に落ちた犬を打つ趣味はない。多分人間が甘いのだ。石原慎太郎も猪瀬直樹も徳田虎雄も既に水に落ちている。今さら、打つ気にはなれない。
渡辺喜美も水に落ちた。今や散々の体たらくである。みんなの党は分裂し、彼は代表を降りざるを得なくなった。その後党執行部と対立し、身動きできなくなったみんなの党は解散、そしてこの度の無所属立候補での落選。小選挙区で落ちれば、比例復活の目はない無所属出馬の無念を体現した。
渡辺は、既にバッジを外したタダの人である。その失意の身に、追い打ちをかけるがごとき東京地検特捜の事情聴取。人生ままならないと悲哀をかこつ身となっている。だが、渡辺に限っては同情しない。特捜よ、手をゆるめずにもっと打つべしと、声を掛けたい心境。捜査が、まだ水に落ちぬ者への身辺にまで及ぶことに期待してのことである。
ようやくにして8億円授受事件の経過が捜査機関の手によって解明されようとしている。この捜査を中途半端なものに終わられてはならない。8億円という巨額の政治資金が、たまたま週刊新潮の吉田手記があったから明るみに出た。あの手記がなければ、「裏金」は裏のままでひっそりとその存在が世に知られることはなく、そのカネでみんなの党は政治活動をおこなったのだ。この「裏金」が政治資金である以上は、その授受と非公開が政治資金規正法の理念に反していることに疑いはない。
政治資金の動きには透明性が求められる。透明性が確保されてはじめて、「政治がカネで歪められていないか」について国民の監視と批判が可能となる。透明性を確保して、政治とカネとの関係を国民の不断の監視と批判に曝すべきことこそが、政治資金規正法の基本理念である。
現実に著しく透明性を欠く巨額の政治資金の授受があった。この事実が「裏金」として伏せられていたことについては、政治資金として金銭を受領した政治家だけでなく、政治資金を提供したスポンサーの側にも批判がおよぶべきは理の当然ではないか。心ある国民が、一党の党首である渡辺に巨額の金を提供して政治を動かそうとした、DHC・吉田の思惑に多大の関心をもっている。その関心に応え、資金提供者の思惑の如何を検証すべきは捜査機関の任務というべきである。
渡辺に対する捜査の進展が吉田の思惑をも解明して、「政治資金の提供として政治献金であれば違法なところ、貸金だから違法性を欠く」という渡辺・吉田共通の弁明に切り込んでもらいたい。そこまで踏み込まずして、検察に対する国民の信頼は成り立ち得ない。
今、DHCスラップ訴訟は、新たな状況において、新たな意味合いを帯びるに至っている。
ぜひ、法廷を傍聴のうえ、報告集会の意見交換にもご参加いただきたい。政治的言論の自由を確保するためにも、政治がカネで歪められることを繰り返させないためにも。
(2014年12月22日)