澤藤統一郎の憲法日記

改憲への危機感から毎日書き続けています

吉田嘉明よ、何ゆえにかくも頑なに出廷を拒否するのか ― 「DHCスラップ訴訟」を許さない・第149弾

私(澤藤)が、当事者になっているDHCスラップ訴訟。第1ラウンドは、DHC・吉田嘉明が私を被告として、6000万円の損害賠償請求訴訟を提起した。私の言論がDHC・吉田嘉明の名誉を傷つけたというのだ。言論の自由を弁えぬ輩による典型的なスラップ訴訟である。

1審東京地裁・2審東京高裁とも、私(澤藤)が勝訴した。これを不服としたDHCと吉田嘉明は、まったく成算のない上告受理申立までしたが、結局不受理となって確定し、第1ラウンドは終了した。

第2ラウンドも、DHC・吉田嘉明からの仕掛けで始まった。債務不存在確認請求事件として、再び私を提訴したのだ。事件は、東京地裁民事第1部に係属し、私が反訴を提起した。私が反訴原告となって、DHC・吉田嘉明に対する損害賠償請求額は、ささやかな660万円である。

双方主張の応酬がなされるのが普通だが、本件では、気合いのはいった澤藤側書面と、やる気のないDHC・吉田嘉明側の言い訳めいた書面のやり取りの後に、次回4月19日の期日にはいよいよ証拠調べが行われる。反訴原告本人の私(澤藤)と、同被告本人の吉田嘉明、そしてDHCの社員(総務部長のUさん)の3名の尋問が決定されている。

ところが、吉田嘉明は、被告本人尋問に逃げ腰なのだ。第1ラウンドも、第2ラウンドも自分から仕掛けた訴訟でありながら、自らの尋問を申請しない。そこで、澤藤側から反訴被告本人(吉田嘉明)の尋問を申請し、尋問が必要な理由を詳細に主張した。その結果、裁判所が吉田嘉明の尋問を採用決定し、裁判所から吉田嘉明に呼出状が発送された。

ところがどうだ。裁判所から呼出を受けてなお、吉田嘉明は法廷に出て来ないというのだ。部下を盾にして、その後ろに隠れようというこの姿勢は、怖じ気づいたと見られてもやむを得ないではないか。あるいは、普通の社会感覚からは卑怯な振る舞いというしかないではないか。訴えられた方の私(澤藤)は出廷する、訴えた吉田嘉明よ、あなたも出廷してはどうだ。

出廷を拒否する連絡は、訴訟代理人今村憲弁護士名の以下の「意見書」のとおりである。

 

平成29年(ワ)第38149号損害賠償請求反訴事件
反訴原告 澤藤統一郎
反訴被告 吉田嘉明,株式会社ディーエイチシー

意 見 書

                        平成31年2月28日

東京地方裁判所民事第1部合議係 御中

                 反訴被告ら訴訟代理人弁護士 今 村  憲

 平成31年2月8日付当事者尋問呼出状について、次のとおり、意見を述べる。

 尋問事項については、すべて反訴被告本人ではなく、採用済みの証人が主位的に決定しているため、同人が回答するのが最適かつ十分であり、反訴被告本人の出頭の必要性はないので、同日には出頭しない。

わずか4行。念ために申しあげるが、これで全文である。何という投げやりな、何と白々しい、そして何とぶざまな書面ではないか。出廷拒否の理由をまったく語っていないに等しい。前回2月7日(木)11時30分~、501号(ラウンドテーブル法廷)での進行協議の模様を再度報告しておきたい。
☆冒頭、裁判長から以下の発言。
前回の法廷で、Uさん(DHC総務部長)と、澤藤さん、吉田さんの尋問採用を決定しましたが、本日の進行協議は、反訴被告側に、吉田さん本人尋問の申請をするか否かをお考えいただき、それ次第で、尋問の順序や時間配分をどうするかを決めたいという趣旨のものです。
反訴被告代理人。吉田さん本人尋問の申請はされますか。

☆反訴被告代理人弁護士 今村憲
 「当方から吉田の尋問を申請はしません。」
 「今のところ、出頭しない方向です。」

☆反訴原告代理人
 「当人が出頭するかしないかはともかく、裁判所から呼出状を出していただくことが重要で、至急お願いします。」

☆裁判長
 「呼出状は本日発送します。」
 「反訴被告は、出廷できるかできないか。理由を付して今月末までに返事をおねがいします。」

☆その後の協議の結果次回法廷スケジュールが次のように決まった。
 最初に反訴原告(澤藤)の尋問 主尋問30分 反対尋問30分。
 次に、証人のUさん。 主尋問20分 反対尋問30分。
 最後に、反訴被告(吉田嘉明)。主尋問30分 反対尋問30分。

☆次回の法廷は、4月19日(金)午後1時30分~
 東京地裁415号法廷。

ところで、相争う相手は、けっして軽蔑の対象ではない。場合によっては、争いつつも、争い方のフェアプレイに尊敬の念を懐かざるを得ないこともある。その反対に、大物を相手に争訟をしていたつもりが、つまらぬ小物が相手だったか、と思わされることもある。

私の趣味ではないが、いかにも右翼が好みそうな「抜刀隊」という歌を紹介しよう。官軍の軍歌ではあるが、作詞は外山正一という贅沢な軍歌。この歌詞は、一興をそそる。

我は官軍我敵は 天地容れざる朝敵ぞ
敵の大將たる者は 古今無雙の英雄で
之に從ふ兵(つはもの)は 共に慓悍决死の士
鬼神に恥ぬ勇あるも 天の許さぬ叛逆を
起しゝ者は昔より 榮えし例あらざるぞ
敵の亡ぶる夫迄は 進めや進め諸共に
玉ちる劔拔き連れて 死ぬる覺悟で進むべし

この歌は、敵將を「古今無雙の英雄」と讃え、敵兵を「共に慓悍决死の士」と褒めそやしている。英雄たる敵と闘うことを誇りとして、自軍の勇を鼓舞しているのだ。

ところがどうだ。私(澤藤)の闘う相手は「古今無雙の英雄」の片鱗もなく、部下を戦場において自分は逃亡の体という、卑怯な小物なのではないか。これは、私(澤藤)たちの戦意を殺ごうという高等作戦なのだろうか。

敢えて、何度でも言おう。吉田嘉明よ、逃げてはならない。逃げれば、永久に、卑怯・未練・怯懦・臆病と言われるばかりだ。それでよいのか。吉田嘉明よ。逃げずに法廷に出て来たまえ。同じ日、同じ法廷で、私も語る。キミも、思うところを存分に述べたらどうだ。

そもそも、闘いを仕掛けたのはキミの方だ。突然に私を訴えた。2000万円を支払えという損害賠償請求訴訟。私は逃げずにキミからの仕掛けを受けて闘った。もちろん、キミの提訴は言論の萎縮をねらった露骨なスラップだと反撃を開始した。私が「DHCスラップ訴訟を許さない」、という当ブログのシリーズを書き始めたら、何と2000万円の請求が6000万円に跳ね上がった。キミの言論抑圧の意図はそれだけで明瞭ではないか。

こんなメチャクチャなスラップ訴訟を、キミは同時期に10件も提訴している。とうてい勝算などあり得ない訴訟を、それでも提訴した意図や思惑を語れ。一体幾らのカネをかけてこんな訴訟をやったのか。もしや、顧問弁護士から、勝訴の見込みがあるとでも吹き込まれたというのか。その経緯を、宣誓して法廷で語れ。

私は、キミにお願いしたい。逃げずに、誰かの後ろに隠れずに、堂々と裁判所に出てきてしゃべってほしい。私もキミに直接の質問をしたい。キミから私に、質問もしてもらいたい。

もう一度言おう。私は、キミを批判の対象としている。しかし、これまでのところ、けっしてキミを軽蔑してはいない。しかし、キミが、裁判所の呼出から逃げて、卑怯未練・怯懦の振る舞いをすることとなれば、軽蔑せざるを得ない。

「本物、偽物、似非もの」と並べる記事を書いたキミではないか。キミ自身が、「偽物」でも「似非もの」でなく、「本物」だと言うのであれば、堂々と法廷で語れ。そうすれば、私はキミを全力で追及するが、軽蔑の対象として見ることはない。
(2019年3月4日)

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