澤藤統一郎の憲法日記

改憲への危機感から毎日書き続けています

本郷三丁目ご近所の皆様、少しの間、耳をお貸しください。

(2020年10月13日)

今年2020年は、後世どのように振り返られることになるでしょうか。私は3点で、歴史に刻まれる年になると思います。
 第1点は、コロナ蔓延の年として。
 第2点は、「アベ改憲願望政権」崩壊の年として。
 そして第3点が、スガ政権による学術会議人事介入事件の年として。

新型コロナの蔓延とその対策のありかたは、この社会と政治構造の脆弱さと矛盾をあぶり出しました。とりわけ、この社会の経済的な格差や貧困を明るみに出し、危機に弱い政権の実態を明るみに出しました。もしかしたら、コロナ禍が大きな社会的変化への転換点になるかも知れません。

アベ前首相は、保守改憲勢力のエースとしての存在でした。しかし、改憲勢力の与望を担って登場したアベ政権は、結局のところ、政治を私物化し国政を私物化した、みっともない政権として終わりました。日本国民は、アベ改憲とたたかって憲法を守ったことによって、日本国憲法をさらに血肉化する体験を重ねたのです。

そして、今進行中なのが、スガ新政権による学術会議人事介入事件です。日本学術会議とは、自然科学・人文科学・社会科学などの学術の振興を図るだけでなく、これを国策に活かそうという特別の国家機関です。学術会議法は、「行政、産業及び国民生活に科学を反映浸透させることを目的とする」と定めています。

言うまでもなく、学問や科学は、多数決原理に馴染むものではありません。政権から独立し、政権に耳を痛いことを提言できてこそ存在意義があります。政権の意向を忖度した発言しかしない学術会議などなんの役にも立たないもの。政府は、自分に耳の痛いことを言ってもらうために、このような機関をつくったのです。政府が金を出しているのだから、政府に不都合なことを言う組織の存在は許さない、などという理屈は、ものの道理を弁えないにもほどがあると言わねばなりません。

これは大きな事件です。スガ新政権の日本学術会議に対する強権的な人事介入は、学問の自由の侵害であり、学術会議の独立の破壊です。さらにその先にあるものは、軍事研究に反対し、軍産学複合体制の確立に抵抗してきた学術会議への権力的介入なのです。学問の自由侵害の問題というに留まらず、民主主義や平和主義の仕組みを崩してしまうことにもなりかねません。

1933年には京大・滝川事件が起こり、35年東大・天皇機関説事件で大学の自治は奪われました。こうして、国民精神の総動員体制はほぼ完成し、国家総動員法の成立、大政翼賛体制の確立を経て、太平洋戦争突入となります。

今、右翼が学術会議の独立性を攻撃しています。国家から運営の資金を得ている以上、学術会議の独立はあり得ないという理屈。万が一にも、これを許せば、同じ理屈で国立大学の自治が攻撃されます。私学も、補助金による助成を受けていれば、同様になります。大学だけでなく、中等教育機関の教育にも国家が介入できることになります。これは危険な瀬戸際と言わざるを得ません。

しかし、今はピンチであるだけではなく、チャンスかも知れません。多くの学術団体、市民団体が、スガ政権の学術会議の人事介入に抗議の声を上げています。

3年前の秋を思い出します。当時得意の絶頂にあった、希望の党の代表・小池百合子は、民進党からの議員の受け入れについて、改憲問題や安保で意見の合わない入党希望者は「排除します」と明言しました。希望の党は、小池百合子のこの一言で、完全にポシャってしまいました。

今、その事態とよく似ています。「不都合な6人は排除します」「政権批判者は任命しません」と言った、スガ首相を、国民の側で完全にポシャらせてしまおうではありませんか。

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 「本郷・湯島九条の会」石井 彰

秋風が心地よく流れる本郷三丁目・かねやす前の昼街宣になりました。
きょうは10人の参加者で賑やかな雰囲気で活動し、プラスターを持つひと、マイクで九条改憲反対を訴える人、元気よく昼のひとときを活動しました。

プラスター:「ケイタイ料金ちょっぴり下げて、公費はバッサリ」「たっぷりと歳費もらって叫ぶ自助」「苦労人冷たい人もいるんだな」「杉田副長官ってだあれ。アベ官僚がそのままスガ官僚、6人任命拒否」「敵基地攻撃よりコロナワクチン治療薬」「イージス・アショアの失敗、虫の良すぎる敵基地攻撃準備、憲法9条違反」

マイクでは:日本学術会議推薦の105人のうち99人任命し6人を任命拒否したことを告発しました。後に菅義偉首相は「推薦者名簿を見ていなかった」と発言。こんな首相はこれまでいなかった。日本学術会議法施行以来71年の間、推薦者を任命拒否したことはなかったこと、法解釈変更権は内閣にはないこと、戦前の滝川事件、天皇機関説事件によって学者が大学を追放され、学者が戦争に協力させられた、その反省にたって日本学術会議ができたこと、などを訴えました。近く予想される総選挙で、立憲野党連合政権をつくるためには多くの方々が国会議員を後押しし、投票所に足を運ぶことが決定的に大事だ、と訴えました。
さらに「敵基地攻撃能力保有論」に訴えは続きます。米中、北朝鮮をはじめ世界情勢が緊迫してきた今日、核兵器あるいは武力などによってこの情勢は解決できない、とりわけ中国の戦力は格段と上がっており、わたしたちが認識しているようなあまいものではないこと、太平洋戦争で日米開戦の失敗を未だに総括していないこと、日本は多くの国々と国交を結んでおり、王国のサウジアラビアとも国交を結んでいる、国際情勢をしっかり見極めながら、国際関係の中で平和なアジア、世界を創造するうえで憲法9条を持つ日本の果たす役割は大きい、と訴えました。

参加なさっていただいた各位にその奮闘を讃えたいと思います。今度の菅義偉政権はアベ政権を上回るファッショ的な危険性が浮かび上がってきました。長きに渡ってかねやす前で街宣をおこなってきましたが、手を緩めるわけにはいきません。これからいっそう魂を込めて活動を展開したいと思います。わたしたの子や孫、曾孫のためにも。そしてアジア・世界平和のためにも。

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