澤藤統一郎の憲法日記

改憲への危機感から毎日書き続けています

みなさま。今度の参院選は、憲法「改正」を阻止するための重要な選挙です。

ご近所のみなさま、ご通行中の皆さま。こちらは、本郷湯島九条の会です。
私は、本郷5丁目の弁護士ですが、日本国憲法とその理念をこよなく大切なものと考え、いま、憲法の改悪を阻止し、憲法の理念を政治や社会に活かすことがとても大切との思いから、志を同じくする地域の方々と、九条の会をつくって、ささやかながら憲法を大切しようという運動を続けています。

会は、毎月第2火曜日の昼休み時間を定例の街頭宣伝活動の日と定めて、ここ本郷三丁目交差点「かねやす」前で、改憲阻止と憲法理念の実現を訴えて参りました。とりわけアベ政権の、憲法をないがしろにする姿勢を厳しく糾弾しつづけてまいりました。

さて、みなさま。今通常国会は、6月26日で閉会となります。会期の延長はなく、総選挙との同日選もない模様。7月4日に参院選の公示となり、21日投開票の見通しです。
この参院選挙の争点はなんでしょうか。真正面から、「憲法改正の是非を問う選挙」と言って差し支えないと思います。そのため、大切な選挙戦となって

安倍晋三という政治家がいます。歴史修正主義者で、政治の私物化に余念のない人物。こんな男を、内閣総理大臣にしているのが、今の時代の空気なのです。総理大臣と言えば、行政のトップで、憲法を遵守し擁護すべき義務を負う立場。にもかかわらず、彼は、日本国憲法が大嫌い。改憲に執念を燃やしています。本当は全面的に憲法を変えたいのだけれど、それは到底無理だから、手はじめにせめて4項目だけを変えたい。これが、彼の改憲論です。4項目の筆頭には、「9条改正」が掲げられています。9条1項と2項をそのまま残すと言いながら、これを死文化させるのが、「アベ流9条改憲論」にほかなりません。

彼の改憲論は、自民党の参院選選挙公約の6本の柱の中に、しっかりと書き込まれました。この自民と、これを支持する公明・維新の3党が、改憲派です。

公明・維新以外の野党が、改憲阻止勢力。全国に32ある参院選挙一人区のすべてで、立憲主義を大切しようという野党が、市民連合を仲介者として、13項目の共通政策をもって候補者調整をすることに合意しました。その13項目の筆頭が、「改憲を許さない、国会での改憲の発議を許さない」という改憲阻止の政策です。

こうして、「改憲派3党」対「改憲阻止の野党共闘」という構図ができあがり、改憲をめぐっての選挙戦が始まろうとしています。

もちろん、選挙の争点はけっして改憲の是非にとどまるものではありません。しかし、ほとんどの具体的な政策の対立は改憲の是非に重なり、改憲問題に収斂すると言って過言ではありません。

たとえば、沖縄・米軍辺野古新基地建設強行問題。あるいは1機100億円を超すF35を105機も購入するというバカげた予算の使い方。どちらも結局は、9条の平和主義と武力による安全保障という基本的な立場のせめぎ合いではありませんか。

またたとえば、消費税10%への増税の可否。庶民に優しい税制なのか、金持ち優遇の税制を進めるのか。憲法25条が定める福祉の理念を進めるのか退歩させるのかの問題にほかなりません。

原発再稼働反対。最低賃金を全国一律で、時間給1500円に。選択的夫婦別姓の実現。いずれも、憲法の理念からは当然の政策です。

みなさま。日本国憲法とは、人権の尊重・民主主義の徹底、平和と国際協調を唱った法体系です。今必要なのはその改正ではなく、憲法に盛りこまれている豊かな理念を現実のものとする努力ではないでしょうか。

7月の参院選は、憲法の命運にとっての大切な選挙です。平和を望むみなさま。人権や民主主義を大切に思うみなさま。労働条件の改善や、子育ての環境の充実、障がい者やお年寄りに優しい、手厚い福祉社会の実現を希望するみなさま。ぜひ、自民・公明・維新の改憲勢力にではなく、共通政策を掲げる野党共闘の陣営をご支援いただきたいのです。

今、お配りしているビラの裏面に、野党の共通政策13項目を記載しています。ぜひとも、お読みください。よろしくお願いします。

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1 安倍政権が進めようとしている憲法「改定」とりわけ第9条「改定」に反対し、改憲発議そのものをさせないために全力を尽くすこと。

2 安保法制、共謀罪法など安倍政権が成立させた立憲主義に反する諸法律を廃止すること。

3 膨張する防衛予算、防衛装備について憲法9条の理念に照らして精査し、国民生活の安全という観点から他の政策の財源に振り向けること。

4 沖縄県名護市辺野古における新基地建設を直ちに中止し、環境の回復を行うこと。さらに、普天間基地の早期返還を実現し、撤去を進めること。日米地位協定を改定し、沖縄県民の人権を守ること。また、国の補助金を使った沖縄県下の自治体に対する操作、分断を止めること。

5 東アジアにおける平和の創出と非核化の推進のために努力し、日朝平壌宣言に基づき北朝鮮との国交正常化、拉致問題解決、核・ミサイル開発阻止向けた対話を再開すること。

6 福島第一原発事故の検証や、実効性のある避難計画の策定、地元合意などのないままの原発再稼働を認めず、再生可能エネルギーを中心とした新しいエネルギー政策の確立と地域社会再生により、原発ゼロ実現を目指すこと。

7 毎月勤労統計調査の虚偽など、行政における情報の操作、捏造の全体像を究明するとともに、高度プロフェッショナル制度など虚偽のデータに基づいて作られた法律を廃止すること。

8 2019年10月に予定されている消費税率引き上げを中止し、所得、資産、法人の各分野における総合的な税制の公平化を図ること。

9 この国のすべての子ども、若者が、健やかに育ち、学び、働くことを可能とするための保育、教育、雇用に関する予算を飛躍的に拡充すること。

10 地域間の大きな格差を是正しつつ最低賃金「1500円」を目指し、8時間働けば暮らせる働くルールを実現し、生活を底上げする経済、社会保障政策を確立し、貧困・格差を解消すること。また、これから家族を形成しようとする若い人々が安心して生活できるように公営住宅を拡充すること。

11 LGBTsに対する差別解消施策、女性に対する雇用差別や賃金格差を撤廃し、選択的夫婦別姓や議員間男女同数化(パリテ)を実現すること。

12 森友学園・加計学園及び南スーダン日報隠蔽の疑惑を徹底究明し、透明性が高く公平な行政を確立すること。幹部公務員の人事に対する内閣の関与の仕方を点検し、内閣人事局の在り方を再検討すること。

13 国民の知る権利を確保するという観点から、報道の自由を徹底するため、放送事業者の監督を総務省から切り離し、独立行政委員会で行う新たな放送法制を構築すること。

(2019年6月11日)

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