澤藤統一郎の憲法日記

改憲への危機感から毎日書き続けています

改憲・軍拡・新自由主義路線開拓者中曽根康弘と、追随者安倍晋三。

中曽根康弘が亡くなった。死者に対する辛辣な批評は慎みに欠けるものというのが通り相場。どうしても矛先鈍るものとならざるを得ない。が、この怯みに乗じられてはならない。

その思いは、昭和天皇(裕仁)の死に際しての、阿諛追従の氾濫に驚愕して以来のこと。あのときは、まるで戦犯が平和主義者のごとくに描かれた。そして、まことに不愉快な弔意の押し売りが続いた。社会的同調圧力というものの怖さを実感したのもそのとき。

中曽根の死も、あのときにやや似ている。歴史修正主義・改憲志向・軍拡路線・戦後民主主義否定・新自由主義・市場原理主義・規制緩和政策において、中曽根は明らかに安倍晋三の先輩である。中曽根こそが安倍政治の源流、中曽根の死に際してその業績など持ち上げてはならない。弔意の押しつけなどもってのほか。

昨日(11月29日)安倍晋三は、以下の「内閣総理大臣の談話(中曽根元内閣総理大臣の逝去について)」という談話を発表した。

 元内閣総理大臣中曽根康弘氏は、本日逝去されました。
 中曽根康弘氏は、東西の軍事対立や日米貿易摩擦の高まりなど、我が国が厳しい内外情勢におかれた時期に、5年間にわたり内閣総理大臣の重責を担われ、戦後史の大きな転換点に当たって舵取り役を果たされました。
 中曽根氏は、戦後日本政治の総決算を掲げ、レーガン米国大統領との強い信頼関係の下で強固な日米同盟を確立し、近接するアジア諸国との関係を強化するとともに、国際社会の一員として、世界の平和、経済秩序の維持に重要な役割を果たし、我が国の国際的地位を大きく向上させました。
 また、中曽根氏は、行政改革の断行を最重要課題と位置づけ、強いリーダーシップを発揮して、21世紀に向けた諸制度の改革に取り組み、国有鉄道の民営化をはじめとして、大きな実績を上げられました。
 私は、この訃報に接し、深い悲しみを禁じ得ません。
ここに、国民の皆様とともに、心から哀悼の意を表します

 なるほど、今安倍がやっていることに、まことに似ている。
談話は、本来こうなるべきなのだ。

 中曽根康弘氏は、我が国が厳しい内外情勢におかれた時期に、5年間にわたり内閣総理大臣の重責を担われ、戦後史の大きな転換点に当たって国民の反対を押し切って大きく右に舵取りをされました。
 中曽根氏は、戦後日本政治の総決算を掲げて、戦後民主主義の精神を否定するとともに、レーガン大統領時代の米国への目下の同盟者としてベッタリの従属関係を確立し、靖国神社公式参拝など近接するアジア諸国民の微妙な神経を逆撫でさせ、世界の対立と緊張関係の維持に重要な役割を果たしました。
 また、中曽根氏は、行政改革の断行を最重要課題と位置づけ、国有鉄道をはじめとする公営諸企業の民営化によって、国労・動労・全動労・全逓をはじめとする労働運動の最精鋭部隊の切り崩しに成功し、総評・社会党ブロックを崩壊に至らせる、資本の側にとっての大きな功績を挙げられました。
 私は、同氏の訃報に接し、同氏の志を我が物とする決意であります。日本国憲法を改正して、我が国の全国土を不沈空母とし揺るぎない軍事大国化を完成するとともに、地方の切り捨てとか格差と貧困の拡大という批判を恐れることなく、市場における資本の自由を徹底することによって、アベノミクスを完成させる所存です。

(2019年11月30日)

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