澤藤統一郎の憲法日記

改憲阻止の立場で10年間毎日書き続け、その後は時折に掲載しています。

デマとヘイトのDHC商品を買ってはいけません ー 韓国のDHC商品不買運動の成果に学ぼう

(2021年9月4日)
 9月1日、DHCが韓国撤退を公表した。各メディアが、以下のように報道している。これは、民主主義にとっての朗報である。

「DHC韓国法人が撤退表明 会長のコリアン差別発言で不買運動」(毎日新聞)、「DHCが韓国撤退表明 差別問題で反発高まり」(産経)、「DHCが韓国撤退表明 嫌韓発言で不買運動も」(日経)、「DHCが韓国から撤退 相次ぐ嫌韓発言で物議」(聯合ニュース)、「『後頭部の絶壁で韓国系を見分けられる』 嫌韓発言のDHC、韓国から撤退」(朝鮮日報日本語版)、「『つき出たあご、後頭部の絶壁はコリアン系』嫌韓発言のDHC、結局韓国から撤退」(中央日報)

毎日の記事が、以下のとおり簡明に事態をよく伝えている。

 「化粧品会社ディーエイチシー(DHC)が、韓国からの撤退を決めた。同社の韓国法人「DHCコリア」が1日、「良い製品とサービスでお客様に満足していただくように努力したが、残念ながら、韓国国内での営業を終了することとなった」と公式ホームページ(HP)で表明した。DHCは2002年に韓国市場に進出していた。

 DHCは、創業者の吉田嘉明会長の声明として、在日コリアンを差別する内容の文章をHPに複数回掲載。批判の高まりを受けて、今年5月末までにすべての文章を削除した経緯がある。韓国国内では吉田氏の発言への反発から、DHC商品に対する不買運動が起きていた。」

 DHC会長・吉田嘉明の在日コリアンに対する差別発言を契機に、韓国にDHC商品に対する不買運動が起き、不買運動の成果としてDHCは韓国撤退を余儀なくされたというのだ。愚かな経営者の愚かな差別発言が、不買運動という形で制裁を受けたのだ。韓国だけでなく日本でも、DHCに反省を促すために、既に始まっているDHC商品の不買運動を盛り上げたい。

 私は、人前で話をする機会あるたびに、このことを語りかけてきた。たとえばこんな風に。

 「この場をお借りして、皆様に三つのお願いを申しあげます。
  一つ、DHCという会社の商品をけっして買わないこと。
  二つ、DHCという会社の商品をけっして買うことのないよう、できるだけ多くのお知り合いにお勧めしていただくこと。
  そして三つ目が、DHCという会社の商品をうっかり買ってはならない理由をことあるごとに話題にしていただくこと。

  DHCとは、「デマ(D)とヘイト(H)のカンパニー(C)」との評判ですが、それだけではありません。消費者を欺すステルスマーケティングでも、表現の自由を圧殺するスラップ訴訟の常習者としても悪名高い企業です。
  あなたが何気なしにDHCの商品を買えば、あなたの財布から出たお金の一部が資金となって、DHCの「デマ」と「ヘイト」と「ステマ」と「スラップ」を増長します。被害が拡大します。この社会はそれだけ悪くなる。

  その反対に、あなたが意識的にDHCの商品を買うのをやめれば、DHCの違法行為の規模はその分だけ小さくなります。DHCに反省を求め、不当な行為をやめさせることも可能となります。被害は減り、社会がそれだけよくなります。
  是非とも、より良い社会を作るために、DHC商品の不買にご協力ください。」

 ときにこんな質問を受けることがある。「それって営業妨害になりませんか」と。私は続ける、「そのとおりです。みんなで、DHC・吉田嘉明の営業を徹底して妨害しましょう。私は、そう呼びかけているのです」。「もし、『営業妨害』という言葉に抵抗感があるとおっしゃる方は、少し品良く『業務阻害』という言葉に置き換えてご理解ください」「私の呼びかける営業の妨害は、実力を行使したり、人を脅したり、デマを流したりするものではありません。飽くまで正当な言論と『不買』という消費者に許された当然の選択を呼びかけるだけ。これが、消費者の主張を貫徹するための、消費者の武器である不買運動なのです」

 「DHC・吉田嘉明には、『デマやヘイトやステマやスラップは、社会から反撃を受けることになって、商売上まずい』と考えてもらいたい。『やっぱり、真っ当な商売に立ちもどらないと売り上げに響く』と反省してもらいたいのです。そうなるまで、DHCの営業を徹底して妨害する必要があると思うのです」

 消費者には、良質で安全で安価な商品を選択する「賢い消費者」を脱皮して、消費者としての選択権を武器により良い社会づくりをする「主権者」としての自覚が求められている。その自覚にもとづき、企業の反社会的な行為に反省を迫り、制裁を課す強力な手段が、特定企業に対する商品ボイコットであり、不買運動なのだ。DHC商品に対する不買運動は、その典型である。

 ぜひ、皆様も、DHC商品のボイコットを。

Comments are closed.

澤藤統一郎の憲法日記 © 2021. Theme Squared created by Rodrigo Ghedin.