澤藤統一郎の憲法日記

改憲への危機感から毎日書き続けています

再度の宣言ー「奴らを通すな」「奴らを落とせ」

戦争法「成立」の痛みが身に沁みる。常々、「私の身体の組成は、タンパク質と日本国憲法」などと言ってきた。その憲法が乱暴に破壊されたのだ。身に沁みて痛くもなるわけだ。しかも、最終盤は雨が続いた。雨中のデモに、すっかり風邪を引き込み、今日は近所の診療所に駆け込んだ。安倍政権の暴走の被害は、我が身に直接およんでいる。

国会の外にある民意と、議会内の議席数が明らかにネジレた事態だった。常識を弁えた政権であれば、無理を通すことはしなかっただろう。これだけ反対があるのだから、法案を出し直すか、修正案を探るか、次期に回すか。妥協の道を考えるのが当たり前。

ところが、安倍政権の考え方は、「今にして、これだけ反対があるのだから、時間を経過すればもっと反対の声が大きくなる。今強行突破するしかない」というものだった。民意に基づく政治という姿勢の片鱗ももちあわせていない。「法案が成立したあとに、国民の皆さまには丁寧なご説明をする」という前代未聞のセリフに、あきれ果てた。この恨みを晴らすには、安倍政権与党の議席を少数に追い落とすしかない。

まずは、来年夏の参院選での違憲立法加担者落選運動だ。落選運動が選挙運動にあたり、事前運動としての取締対象となるのではないかというご心配はご無用だ。「憲法を蹂躙した議員を落選させよう」という運動は、今日からでもできる。名指しで、「憲法をだまし討ちにした鴻池祥肇を落とせ」「佐藤正久を落選させよう」「竹谷とし子(公明)を通してはならない」「浜田和幸(次世代)・松田公太(元気)に議席を与えるな」と公言していっこうに差し支えない。

もちろん、デモでシュプレヒコールをしてもよいし、街頭で拡声器で叫んでもよい。ビラを撒いてもよい。各団体の機関紙・誌に掲載してもよい。戸別訪問したってよいのだ。ネット運動も、大いにけっこう。たとえば、落選運動ターゲット議員の金銭スキャンダル一覧表をサイトに掲載するなどは、法の精神に適合した立派な政治浄化運動だ。

弁護士が、その実務法律家としての職能を生かす形で、落選運動に乗り出そうという話しが進んでいる。その中心にいるのが、政治資金オンブズマン運動を長く続けてきた大阪の阪口徳雄君。政治資金オンブズマンは、政治とカネにまつわる問題で、多くの政治家を刑事告発し、あるいは大きくマスコミに公表するなどの経験を積み重ねている。この経験を生かして市民運動体の落選運動に役立てようというのだ。

彼を中心に、「安保関連法賛成議員を落選させよう・弁護士の会」(仮称)を結成しようという呼びかけが始まっている。略称を「落とそう会」とでもいうことになるだろう。

とりあえずは来夏の参院選だ。参議院議員として、戦争法案に賛成した、自・公・次世代・元気・改革の議員の中で、来年7月に6年の任期が満了して、「選挙区」から立候補しようとしている者がターゲットだ。余裕があれば比例区議員にもターゲットを広げる。市民主体の落選運動を展開して、奴らを落とそう。そうして、立憲主義と民主主義を回復しよう。

表舞台での正規戦では、堂々たる言論の応酬が行われる。まったくそれとは別の、われらはゲリラだ。違憲議員を落とすことに専念する。ターゲットとした議員を叩いてホコリを出そうということだ。脛の傷を徹底して暴こうということなのだ。非立憲・反民主の議員を叩くことが、同時に政治とカネとのつながりを断って政界を浄化することにもなる。一石二鳥ではないか。

この弁護士の会の目標は以下のとおり
① 落選運動の法的正当性についての確信を有権者に提供し、支えること、
② 賛成議員に関する情報公開請求や告発等の法的手続で落選運動団体や市民の活動を支援すること、
③ 有権者の落選運動において具体的な問題が生じたときに法的なアドバイスやサポートをすること、
④ 会自身も、また会員も落選運動に参加すること

具体的な行動としては
①  各落選運動対象者の政治資金収支報告書や選挙運動費用収支報告書などの公開資料を読み込み、問題点を洗い出すこと。
②  もし違法事実や不透明な収支が判明すれば、徹底して糾明し可能なものは法的手続を検討すること。
③  各候補者についてのあらゆる情報を交換することにより、落選運動に寄与すること
などを考えている。

この運動は、公職選挙法や政治資金規正法の理念に則った、民主主義運動として意義のあるものである。日本の政治地図を塗り替え、政治にまつわる雰囲気を変える運動にもなるだろう。

多くの弁護士に参加を呼びかけるとともに、多くの市民運動との連携をもって、実効性ある運動を形づくっていきたい。
(2015年9月26日・連続909回)

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