澤藤統一郎の憲法日記

改憲への危機感から毎日書き続けています

「選挙が終わった。モリもカケも、もうほとぼりが冷めた頃だろう」とは言わせない。

選挙期間中だからとして寝かされていた問題も、いつまでも寝かしたままにはしておけない。モリ・カケ疑惑解明忌避解散のあと、政権への遠慮から伏せられていた事実が、選挙が終わってようやく報道されるようになった。

本日(10月26日)の共同配信記事は、森友学園問題について「森友への値引き6億円過大 国有地売却、会計検査院が疑義」の見出しで、以下のように伝えている。
「学校法人「森友学園」に大阪府豊中市の国有地が、ごみの撤去費分として約8億円値引きされて売却された問題で、売却額の妥当性を調べていた会計検査院が撤去費は2億~4億円程度で済み、値引き額は最大約6億円過大だったと試算していることが25日、関係者への取材で分かった。
官僚の「忖度」が取り沙汰された問題は、税金の無駄遣いをチェックする機関からも、ごみ撤去費の積算に疑義が突き付けられる見通しとなった。検査院は関連文書の管理にも問題があったとみており、売却に関わった財務省と国土交通省の責任が改めて厳しく問われるとともに政府に詳しい説明を求める声が強まるのは必至だ。
検査院は詰めの調査を進め、両省(財務省・国土交通省)への指摘内容を年内にも公表する見通し。」

簡にして要を得た記事だが、本日の東京新聞は、さらに次のように報じている。
「国交省積算ごみ撤去費 森友値引き6億円過大 検査院が疑義」
「森友学園は2015年5月、財務省近畿財務局と国有地の定期借地契約を締結。その後、国有地の購入を申し出たことから、財務局は地中に埋まっていたごみの撤去費の見積もりを、以前に現場周辺の地下の埋設物を調査していた国交省大阪航空局に依頼した。
学園は「地下九・九メートルまでごみがある」と申告。航空局は詳細に調べ直さないまま、以前の調査を基に、土壌全体の47%にごみが混入しているとみなし、撤去費を約8億2千万円と算出。財務局は16年6月、この額を評価額の約9億5千万円から値引きし、約1億3千万円で売却した。
検査院が残された資料を検証したところ、47%というデータは、航空局が以前に現場の敷地を掘削した数十ポイントのうち、ごみが出てきた六~七割のポイントの土壌に限っての混入率だった。残る三割以上では、ごみが見つかっていないのに混入率に反映させていなかったという。検査院が計算し直したところ、混入率は30%程度で撤去費は約二億円にとどまった。別の計算方法を用いても四億円余りだったという。
ただ、撤去費単価に関する文書や、国と学園とのやりとりの記録は破棄されており、正確な見積もりはできなかった。検査院は文書管理の改善も求めるとみられる。

また、取材源が同じかどうかよく分からないが、産経も次のように報じている。
「森友への値引き額、6億円過剰 国有地売却、検査院が試算 『不適正』指摘へ 11月にも報告公表」
「大阪府豊中市の国有地が学校法人「森友学園」(大阪市)に小学校建設用地として評価額より安い価格で売却された問題で、売買価格や手続きが適正だったか調べていた会計検査院が、値引き額は最大6億円過剰だったと試算したことが25日、関係者への取材で分かった。売却価格が低く評価されているとして、「不適正」と指摘するもようだ。ただ、財務省や国土交通省と見解の相違もあることから、最終的な検査報告に反映されるかは流動的とみられる。11月中にも報告が公表される見通し。
問題の土地は、上空が大阪空港への飛行ルートに当たるとして、国交省大阪航空局が騒音対策のため保有していた小学校の建設用地(8770平方メートル)。土地の評価額は9億5600万円とされた。
ごみの撤去費用の算出は通常第三者が行うが、開校予定が迫っているとして国が対応した。財務省近畿財務局は国交省大阪航空局に撤去費の見積もりを依頼。航空局の見積もりではごみの量は1万9500トン、撤去費用などは8億2200万円と算定された。財務局は、土地の評価額からこの8億2200万円を差し引いた1億3400万円で森友学園側に売却していた。
関係者によると、検査院は撤去費は2億~4億円程度で済んだと試算。売却手続きの過程が妥当だったか疑問視しているもようだ。」

「会計検査院が、値引き額は最大6億円過剰だったと試算したこと」が書きぶりまで一致している。産経記事では、「財務省や国土交通省と見解の相違もあることから、最終的な検査報告に反映されるかは流動的とみられる」としているのが、気にかかるところ。

この件については、本年7月13日に、阪口徳雄弁護士や上脇博之教授らのグループ246人が、近畿財務局担当職員ら7人を背任容疑で大阪地検特捜部に告発している。この告発状には、独自の調査でゴミ撤去費用の適正価格を算定している。会計検査院も、ほぼ同様の見解に至ったということだ。

また、本年10月16日には、醍醐聰さんを代表とする「森友・加計問題の幕引きを許さない市民の会」の有志103名が、7月13日告発後新たに公開された音声録音記録を証拠として、東京地検特捜部に告発状を提出した。告発対象は、池田靖氏(近畿財務局統括国有財産管理官・当時)の背任(刑法第247条)と、佐川宣寿氏(財務省理財局長・当時、現国税庁長官)の証拠隠滅(刑法第104条)である。
http://article9.jp/wordpress/?p=9335

選挙前の報道であれば、もっとインパクトが大きかったのにと残念だが、森友学園問題全容解明に明るい兆しが見えてきている。

加計学園問題については、選挙直後に加計学園獣医学部の設置なるだろうとの報道があったが、さすがにそんな露骨なことはできまい。

森友学園問題も、加計学園問題も、国民は忘れていないし、許してもいない。けっしてうやむやのうちに放置はしないと、発言を続けよう。

(2017年10月26日)

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