NHKの良心的番組続編制作を妨害した4悪の面々。署名運動にご協力を。
昨日(3月23日)の毎日新聞朝刊1面に、【NHK問題取材班】の記事。お上の発表を鵜呑みに文字にすることが記者の仕事ではない。精力的にNHKと経営委員会に肉薄してお上の嫌がる真実を記事する、こういう記者の存在は貴重である。
見出しは、「郵政から取材圧力、認識か NHK経営委員長代行『不満は内容』」というもの。これだけでは、事情を追っていない者には分かりにくい。敷衍すればこうなろうか。
「現NHK経営委員長代行が『日本郵政側の不満は番組の内容にある』と発言していた事実が判明した。この発言からみて、(NHK経営委員会は、)日本郵政からNHKに対する申し入れが番組制作の取材に対する圧力であったと認識していたはずである」
一日遅れたが、本日(3月24日)朝日も続いた。こちらの見出しは、「経営委トップ2批判主導 NHKかんぽ報道『極めて稚拙』」。これも敷衍すればこうなろうか。
「NHK経営委員会の『トップ2(当時の委員長と代行)』が、番組制作の責任者であるNHK会長批判を主導して、『NHKかんぽ報道の番組は《極めて稚拙》』とまで発言していた」
この件については、何度か当ブログに取りあげた。最近のものは、以下のとおりである。
森下俊三NHK経営委員長の辞任を求める署名にご協力をー(転載・拡散のお願い)
https://article9.jp/wordpress/?p=14502(2020年3月16日)
事件の概要は、NHK経営委員会が日本郵政の手先となって、NHKの番組制作に干渉するという禁じ手をおかしたというもの。具体的には、日本郵政の「かんぽ生命保険」販売の悪徳商法を暴いた「クローズアップ現代+」の良心的番組に驚き、その続編の制作を妨害したのだ。ことは、報道の自由、国民の知る権利に関わる大問題。
この「クロ現+」の番組制作に対する妨害行為には何人もの悪役が登場する。まずは、経営委員会に抗議して番組の続編制作妨害を働きかけた日本郵政の鈴木康雄・上級副社長。元は総務事務次官で、郵政のドンといわれた実力者。批判されるべき立場でありながら、批判の報道を押さえもうとしたこの人物が元兇。次いで、その意を受けて動いたNHK経営委員会委員長・石原進(当時)。さらに、その配下で実務を担当した森下俊三経営委員会副委員長(当時)。これが3悪である。そのうちの石原と森下は、当時の上田良一NHK会長を厳重注意処分にまでして圧力をかけた。
以上の3悪のうち、鈴木と石原は辞めた。森下だけが残って、いまや経営委員長におさまっている。実は森下の果たした役割と責任は大きく、森下に経営委員の資格はない。そう考えての辞任要求署名活動を展開中なのだ。
そのさなかの毎日記事が、第4の悪役を登場させた。その人の名は、村田晃嗣。同志社大学教授で、2018年当時はヒラの経営委員。現在は、経営委員長代行である。村田の所為について、毎日の記事はこう述べている。
かんぽ生命保険の不正販売を報じた番組を巡り、日本郵政グループの抗議に同調したNHK経営委員会が2018年10月、当時の上田良一会長を厳重注意した会合で、経営委員だった村田晃嗣(こうじ)・現委員長代行(同志社大教授)が、郵政側の抗議について「本来の不満は(取材)内容だが、手続き論の小さな瑕疵(かし)(不備)で言っている」と説明していたことが判明した。その上で、経営委として郵政側に返答すべきだと主張した。郵政側の抗議が言い掛かりで、狙いは取材への圧力と認識しながら郵政側への対応を促したとみられ、関係者は「経営委ナンバー2として資質が疑われる」と批判する。
経営委員会の議事録作成は、放送法の命じるところである。同法第41条は「委員長は、経営委員会の終了後、遅滞なく、経営委員会の定めるところにより、その議事録を作成し、これを公表しなければならない。」と定めている。ところが、問題の2018年10月28日経営委員会で何が起こったか。誰がどのような発言をしたか。公表された簡易な「議事録」には一切記載がない。毎日の取材はここに切り込んだもの。村田の実名を挙げて、「経営委ナンバー2として資質が疑われる」との批判にまで言及したのだ。
「複数の関係者への取材で判明した」という毎日の報道では、「当時委員長代行だった森下俊三・現委員長が『番組の作り方に問題がある』などと番組を批判し、石原進委員長(当時)と共に厳重注意を主導。森下氏は『郵政側が納得していないのは本当は取材内容』と明かしていた。
こうした発言を受け、村田氏は「郵政側の本来の不満は(取材)内容で、それでは話がつかないから手続き論の小さな瑕疵で言っている」と説明。その上で「文書が来た以上、経営委のメンツとしても返答しないわけにいかない。返事する際に『(NHK内で)ガバナンスが利いている』だけでは火に油を注ぐ」と指摘。経営委として郵政側に対応するよう主張した。会合では『経営委が返答すべきなのか』との反対も出たが、経営委は会合後、郵政側に厳重注意を報告し、理解を求める文書を送った。」という。
一方、朝日の記事の抜粋は下記のとおりである。こちらには、村田晃嗣の名は出て来ないで、「2トップ」の名のみが出てくる。そして、森下俊三委員長代行(現委員長)の悪役ぶりが際立っている。
会長を注意した10月23日の経営委の議事録は、議論の概要を示した議事経過が公開されているだけで、誰がどんな発言をしたかは明らかにされていない。複数の関係者への取材をもとに当日の議論を再現すると、上田氏の面前で森下氏が「クロ現+」について、「郵政に取材を全然していない」と批判の口火を切る。続編に向けて情報提供を呼びかけるネット動画についても「現場を取材していない。ネットを使う情報は極めて偏っている」と批判を続けた。ほかの委員から「若干商品の説明に誤解を与えるような説明がある」「一方的になりすぎているような気がする」などと批判が続き、石原氏も「(かんぽの販売手法について)詐欺とか押し売りとか、非常に抵抗感があります」と述べた。郵政側に会長名の文書で回答することなど、具体的な対応方法についても話していた。
あらためて、森下俊三氏に辞任を求める署名運動にご協力をお願いいたします。
森下氏はNHK経営委員長としてばかりか、NHK経営委員としても不適格であることは明らかですから、私たちは、NHKの自主自律、番組編集の自由を守るために、森下俊三氏に、経営委員の辞任を求めます。
署名運動のあらましは下記のとおりです。
*署名の第一次集約日:2020年月4月5日(日)
第二次集約日:2020年月4月30日(木) 必着
*署名は用紙かネットのいずれかでお送りください。
・用紙の郵送先:
〒285-0858 千葉県佐倉市ユーカリが丘2?1?8
佐倉ユーカリが丘郵便局留
「森下経営委員の辞任を求める署名運動の会 醍醐 聰」宛て
・署名用紙のダウンロードは→ http://bit.ly/33gfSET から。
*ネット署名: http://bit.ly/2TM7pGj
<ネット署名です>のところにご氏名を記入して「送信」をクリック。
できるだけ、メッセージもお願いします。
*この署名に関するお問い合わせは、
メール:kikime3025-dame18@yahoo.co.jp へ
(2020年3月24日)