安倍の科を 然も隠すか 雲だにも 心あらなむ 隠さふべしや
(2020年6月17日)
アベ晋三で、ごじゃます。「あんな人たち」を除く国民の皆様に、ご挨拶申しあげます。本日、150日間にも及んだ通常国会がようやく終わることになったわけでごじゃます。思えば長い々い針のムシロの150日、晋三の心臓も面の皮も、痛み通しの半年でごじゃました。
まずは、桜を見る会の追及は痛かった、黒川検事長定年延長閣議決定もあんなに問題になるとは予想外、そして束ね法案でごまかそうと画策した検察庁法改正では盛り上がった世論に手痛い黒星。さらには、せっかくのジリ貧挽回のチャンス「国難コロナ」への対策への手痛い失敗。愛犬とのステイホームやら、アベノマスクへの揶揄やら、電通・パソナ中抜き問題やら、何をやっても評判を落とすことばかり。とうとう、我が政権のメッキははげ落ち、馬脚が表れてきたわけでごじゃます。それに加えて、イージスアショア配備中止やら、菅原一秀と河井克行・案里夫妻など、閣僚の公職選挙法違反事件などなど。臭い物が、次から次へ。これが政権の末期症状というものでごじゃましょう。
分けても、河井事件は、私自身の責任に思い当たる節があるだけに、戦々恐々というところなのでごじゃます。政権の守護神を欠いた今、検察がうっかりと刑事訴追に本気にでもなったとしたら、たいへんなことなのでごじゃます。是非とも、河井克行・案里という2本の尻尾を切るだけで、腐ってはいてもアタマの方は温存していただきたいのでごじゃます。
もちろん、最後の最後まで弱気は禁物。いつもの手口で、「国民の皆様には、今後とも丁寧にご説明を申し上げたい」と時間を稼いでおいて、人柄よろしい国民の皆様の健忘症に期待するしか、方策はごじゃません。もちろん、「丁寧にご説明を申し上げたい」というのは、今すぐのことではごじゃません。今のところは、口先だけで、得意の「ワタクシの責任でごじゃます。ご迷惑をおかけしたことをお詫びいたします」てなこと言っておけばよいのでごじゃます。そのうち、多くの方が、お忘れになれば、それで一件落着なのでごじゃます。これまでは、このようにして、大過なかったのでごじゃます。
もしかして、皆様には誤解があるのかも知れませんが、総理大臣の発言とか責任ってその程度の軽いものなのでごじゃます。また、私に責任があることと、私が責任とることは、まったく違うことは当然でごじゃます。もちろん、この「ワタクシの責任」という軽口は、私得意の印象操作ですから、是非とも私の思惑通りに、誤解してくださいますよう、お願いする次第でごじゃます。
こういう事態ですから、「臭い物には蓋」「国会には厚い扉」なのでごじゃます。会期の延長とか、早期に臨時国会招集なんてとんでもないことなのでごじゃます。国会は、政権をつるし上げる場ではない。36計逃ぐるに如かず、余計なことを言わずに、ひたすらダンマリ続けるのが上策なのでごじゃます。そのためには、国民の皆様の健忘症が蔓延し数々の安倍政権不祥事をお忘れいただけるまでの十分な期間、国会を閉じて野党の追及を避けるのが賢明な策。これが何よりの基本姿勢でなくてはならないわけでごじゃます。
そのための、予備費10兆円なのでごじゃます。これだけあれば、国会を開かずとも、国民から怨まれることなく、政権の思惑だけで、財政支出ができるのでごじゃますから、しめたものなのでごじゃます。
もっとも、しばらく国会が開けないということは、憲法改正の審議も進まないということになるわけでごじゃます。ということは、ワタクシが岩盤支持層といたしております、右翼・極右の皆様には申し訳ないことで、そこいらがたいへん気にせざるを得ないところなのではごじゃます。
しかし、今は、改憲どころではごじゃいません。このままでは、安倍政権が断末魔を迎えざるを得ないのでごじゃます。安倍政権の終焉は、憲法改正の希望の断絶でもあります。安倍政権延命のために、つまりは改憲の希望の灯を灯し続けるために、耐えがたきを耐え、忍びがたきを忍んでいただくほかはないのでごじゃます。
とは言うものの、実はワタクシも心細いのでごじゃます。このところ、やることなすこと裏目です。このままでは、ワタクシには、後世に語るべき何の功績も思い当たらないのでごじゃます。北方領土問題の解決も、拉致被害の救出も、普天間飛行場の撤去も、そして憲法改正も、「やるやる」「必ずやる」と、何度も大見得切って言い続けて、なんにもできていないのでごじゃます。後世からは、「右翼勢力とともに憲法改正を試みたが、国民世論の反発で果たせなかった総理大臣」「任期は長かったが、人気はなかった内閣」「国政私物化を追及され続けながら、かろうじてかわし続けた長期政権」「嘘とごまかしと、文書の隠匿と改ざんで特徴付けられたアベ政権」と記憶されることになりそうなのでごじゃます。
明日にも河井夫妻逮捕とならないかしら。河井夫妻のヘマから、捜査が政権中枢に向かうことにはないだろうか。このところ心配で心配でなりませんし、口を突くのは、愚痴と溜息ばかりなのでごじゃます。あ?あ。