澤藤統一郎の憲法日記

改憲阻止の立場で10年間毎日書き続け、その後は時折に掲載しています。

宮沢博行と木原誠二、この上なくみっともない相似た政治家二人はともに東大法学部卒の自民党議員。

(2024年4月26日)
 宮沢博行という衆議院議員が議員バッジを外して辞職願を申し出、昨日(4月25日)の衆議院本会議で許可となった。この辞職は、週刊文春に「妻子がありながら別の女性と金銭的援助を伴う同居をしていた」と報じられてのこと。これをメディアは、「パパ活辞任」と言っている。自民党全体が裏金まみれの疑惑を抱えているこの時期の「パパ活」スキャンダルとして目を惹かざるを得ない。

 この人、コロナ禍の緊急事態宣言下での「パパ活」同棲の事実があったことを認め、さらにコロナ禍が明けると出会い系サイトに「ひろゆき 49歳 東京都 自営業」のプロフィールで登録して露骨な書き込みで女性を物色していことも認めた。デリヘル嬢が連夜宮澤の自宅を訪ねている写真も掲載されたという。

 ハテ? 既視感のある報道ではないか。2023年8月の「週刊文春」に踊ったタイトルが「オレはエッチをガマンできない」「木原誠二官房副長官は違法風俗の常連だった!」というもの。木原は「ナカキタ」という偽名を名乗って違法デリヘル(事実上の売春)に浸っていた。文春記者が木原氏の写真を見せたところ、複数のデリヘル嬢が「接客したことがある」と認めたという。

 その一人の証言が、木原の「世の中、コロナ下なんだけど、俺はエッチを我慢できないからさぁ」(同誌2023年8月10日号)

 さすが、同窓の先輩。宮沢博行に比較して、みっともなさでは、木原誠二に一日の長がある。先輩と比較すれば、宮沢の醜行ぶりも、その規模イマイチというところ。しかも、宮沢には木原のように権力を振りかざして捜査に介入などという悪質さにも欠ける。

 にもかかわらず、宮沢は辞職を余儀なくされ、木原は議員として生き延び今なお党の要職に就いてさえいる。この差はどうしてなのだろうか。

 私が宮沢博行という政治家の存在を知ったのは、一連の裏金問題が話題となって以来のこと。2023年に防衛副大臣に就任するも、安倍派による組織的な裏金作りが発覚して副大臣を辞任。2023年12月、政治資金パーティーのキックバックに関して以下のように公然と派閥幹部を批判して注目を集めた。

 「派閥の方から、かつて収支報告書に記載しなくて良いと指示がございました。3年間で140万円(その後の党の調査で132万円と判明)です。はっきり申し上げます。しゃべるな! しゃべるな! これですよ」

 さらに、2024年1月には、「清和政策研究会(安倍派)は、解散すべきである。わたしは派閥に残り、派閥を介錯(かいしゃく)する。安倍派を介錯する」と安倍派の解散を求める声を上げていた。

 党や派閥の幹部の不興を買うことを覚悟しての発言だが、悲しいかな、彼には有力な庇護者がいなかった。確証はないが、スキャンダル報道の情報源にもその辺の事情が絡んでいて実は潰されたのかも知れない。一方、自民党の木原誠二・幹事長代理は、よろけつつも命脈を保っている岸田首相の側近として知られる。この差は大きい。

 ところで、宮沢も木原も、同じ自民党議員で東大法学部の卒業。宮沢が97年卒で、木原は4年先輩の93年だという。だから、何と言えるだろうか。

 「東大法卒の品性とは、こんなみっともないもの」「東大出ってホントにみっともないやつばかり」「政治家の一皮剥いた本性をあらわしている」「自民党議員のレベルはこの程度」「男なんてみんなこんなもの」

 少ないサンプル数で全体を決めつけることは間違いだが、このような印象は拭えない。少なくとも、「東大法卒だから品性立派とは限らない」「みっともない東大出も珍しくはない」「一皮剥いたらこんな本性の政治家もいる」「自民党にはこんな低レベルの議員も複数いる」「こんな男性も少なくない」とは言えるのだ。選挙では、人物をよく見極めよう。もうすぐ衆院議員の補選だし、都知事選も近い。

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