心底驚いた報道2件ーアベを勝たせたらたいへんなことになる。
最初が、朝日新聞デジタルからの引用。
「自民『9条改正』案、秋に提示か 衆院選の堅調報道受け」
自民、公明両党で300議席をうかがう――朝日新聞をはじめ報道各社が実施した衆院選の情勢調査結果が出た。自民党内では結果を受け、秋に臨時国会を召集し、党として憲法9条の改正原案を示す案が早くも浮上。安倍晋三首相も選挙後の改憲議論を見据え、布石を打ち始めた。
情勢調査で自民党の堅調ぶりが伝わって以降、党憲法改正推進本部の幹部の間では、選挙後に首相指名を行う特別国会の閉幕後、改めて臨時国会を召集し、自民党の9条改正原案を示す案が浮上。幹部の一人は「我々の考え方、議論の方向性を示せるかどうかだ」と語る。
安倍首相は憲法改正について、街頭演説でほとんど触れていない。だが、今回は自らが提案した「自衛隊明記」など改憲4項目を公約に盛り込み、テレビ出演では自衛隊を明記することについて党内の意見は「まとまっている」と強調。衆院選公示翌日には、テレビ番組で自民党の高村正彦副総裁について、「任期の間は務めてもらう」と表明した。衆院選に立候補しなかった高村氏を来年9月の任期まで引き続き副総裁として遇し、改憲に向けた党内外の調整役として、議論を加速させる考えだ。
これに対し、公明党の山口那津男代表は「国民の理解の成熟がなければ、発議して信を問うのは時期尚早になる」と慎重姿勢だ。希望の党の小池百合子代表も首相提案に基づく自衛隊明記は「大いに疑問がある」としている。立憲民主党や共産党、社民党は首相提案を批判しており、各党の獲得議席によって、9条改正をめぐる議論の展開は大きく変わる可能性がある。
確かに、アベ晋三は、国民に向かって大っぴらには改憲を語らない。北朝鮮脅威論やらアベノミクスの幻想やらを振りまくことによって票を掠めとり、選挙が終われば「改憲提案が信任された」と言おうというのだ。いつもながらの、セコイ、ずるい、汚い、手口。国民がバカにされている。こんな手口で改憲論議の進行強行とは、情けないやら、腹だたしいやら。公明党が真っ当に見えるほどのアベのやり口が異常なのだ。あらためて思う。アベ自民を勝たせてはならない。
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もう一つが、【速報】「加計学園獣医学部、23日にも認可 同日に孝太郎理事長が記者会見」という田中龍作ジャーナルの記事。これも、アベ自民の選挙大勝を見込んでのパフォーマンス。
田中龍作ジャーナルが政府関係者から入手した情報によると、文科省の大学設置審は衆院選投票日翌日の23日にも加計学園・岡山理科大学獣医学部の設置を認可する方向で最終調整に入った。
同日中に加計孝太郎理事長が記者会見を開く。
23日に認可を発表するのは世論が安倍自民大勝に沸く翌日だ。国民が安倍政権を支持したのだから異論は言わせない、という官邸の高圧的な姿勢が はっきりと 表れている。
獣医学部をめぐっては、建設費の水増し請求やバイオハザードの危険性が指摘されているが、衆院選の圧勝を受けて安倍官邸が力でウヤムヤにすることになる。
加計学園は経営悪化で極度の自転車操業となっており、もし獣医学部が認可されなければ倒産するものと見られている。
加計学園を倒産させれば、加計理事長から真相を洗いざらいしゃべられる。それを恐れた安倍官邸が文科省に圧力をかけて設置を認可させた、との見方がある。
文科省高等教育局大学設置室は田中龍作ジャーナルの電話取材に「設置審の開催日程は非公表につきお答えできない。答申があればその日に公表する」と答えた。
つくづく思う。アベ晋三という人物の不愉快さ。彼は、遊説で改憲問題に触れないだけでなく、森友問題にも加計事件にも触れようとしない。加計問題には触れないでおいて、選挙が終われば認可なのか。選挙が終われば加計孝太郎をカメラの前に坐らせて、これで終わりというのだろうか。
森友事件の告発状を起案していて、拘留中の籠池泰典・詢子夫妻のことを思った。思想的には、とうてい容認し得ないアベ同類ではある。しかし、この夫婦は逃げ隠れするところがなかった。時代錯誤のトンチンカンなものにせよ、どこにでも出て臆するところなく自分の信念を語った。それに比較して、加計孝太郎の逃げ隠れのみっともなさが際立つものとなった。
そして、どうやら、籠池はアベから切られて刑事被告人となり、加計はアベの腹心の友のまま、逃げ切る公算というわけだ。選挙が終わり、疑惑の中での設置認可の段階でほくそ笑む顔を見せようというのだ。アベを勝たせると、選挙の翌日からこんな理不尽が続くことになる。アベを勝たせてはならない。
それでも、アベが勝ちそうな選挙情勢と報道されている。この理不尽をなんと表現すればよいのだろうか。先日のブログの一部をもう一度繰り返す。
私は不思議でたまらない
自分を愚直という人の
人を見下すしたり顔
あとでぺろりと舌出すの
私は不思議でたまらない
無理に作った薄笑い
歯の浮くようなウソ重ね
国民欺していることが
私は不思議でたまらない
誰にきいても笑ってて
本気で怒ってないことが
(2017年10月17日)