オーイ、御用学者諸君。御用言論人諸兄姉よ。何とかしておくれ。
(2022年8月20日)
キシダだよ。「聞くだけ」が得意技の日本国首相さ。私の耳は、生まれつき指向性が強いんだ。党内派閥から漏れ来るささやき声はよく聞こえるが、庶民の叫びは聞くフリしてるだけ。聞こえてはいるんだが、得意の「聞くだけ」。それでも、安倍晋三よりはずっとマシだろう。
それにしても問題山積だ。溜息が出るね。世は安倍国葬反対一色じゃないか。それに、統一教会と自民党との癒着糾弾だ。本音を言えば、これ魔女狩りじゃないのか。それを自民党政治本質の表れとされていて反論できないから、困るんだ。加えて、物価高。おさまらないコロナ禍。東京五輪汚職。原水禁問題も、戦没者追悼の式辞も悪評この上ない。全てが裏目だ。
選挙で勝ったことと、夏季休暇のゴルフは楽しかったな。いつまでも気楽に過ごせたらいいのに、どうしてこんなことになっちゃったんだ。国葬決めたときはうまくやったと思ったが、あれがケチの付き始めだった。統一教会問題が出てきたから、先手を打って「疑惑一掃内閣」への改造人事をやった。ところが、これが却って失敗、火に油を注ぐ結果となってしまった。あ?あ、もっと野党や庶民の声も聞いておけばよかったんだ。
こういうときは何もかもうまく行かない。野党は、「安倍国葬反対」集会で勢いづき、「臨時国会を開いて審議をすべきだ」なんて鼻息が荒い。山添議員は調子に乗って「(岸田首相の)聞く力はどこにいったのでしょうか。みんなで声を上げて国会を開かせましょう」なんて言ったそうだが、いま国会開いていいことないだろう。ここは慎重に構えなければならない。
野党議員が、憲法53条に基づいての臨時国会の召集要求があったのは、一昨日(8月18日)だ。立憲・共産・国民・れいわ・有志の会・社民の6党・会派によるもの。衆院議員では126人の連名。参議院では77名。「臨時国会召集は、憲法53条に基づくもので非常に重い」「山積する諸問題に、総理の説明が必要だ」と言われると、その通りなのだから頭が痛い。
ともかく問題を先送りして、なんとか国葬を終えてしまえば、世の中の空気も変わるだろうと思うのだが、これがうまく行かない。国葬実施の責任者・首相補佐官の森昌文にスキャンダル発覚だ。彼は、各省庁の担当官僚を束ねる「葬儀実行幹事会の主席幹事」というトップの立場。昨日(8月19日)の『NEWSポストセブン』は、この国葬責任者である森が、過去に乱交パーティへ参加していたと報じた。
かつて、「ノーパンしゃぶしゃぶ」事件が世を騒がせた。大蔵省の監督下にある金融機関が大蔵官僚の接待に、歌舞伎町のいかがわしい店を使っていたのだ。これが1998年のこと。森昌文(当時国交省官僚)の事件は2007年6月のことだという。15年前のこの事件が、今になって大きく報じられることとなった。当時も報道はあったようだが、彼の名前は出なかったという。それが、地中に埋まった地雷のように、今爆発というわけだ。安倍国葬呪われているとしか言いようがない。
この記事のとおりなら確かにひどい。「森氏は、当時参院議員だった大仁田厚氏主催の乱倫パーティに参加していた。会には複数のAV女優とキャバクラ嬢、コンパニオンなどの女性7人と、森氏、大仁田氏を含む男性3人が参加。大仁田氏がAV女優の一人に『2人を遊ばせてやって』と伝えると、森氏は女性と個室に消えていったと報じられている。その後も、女性陣の服を脱がせようと男性陣で『脱げ! 脱げ! 脱げ!』と煽り立てるなど、乱痴気騒ぎを繰り広げていたという」「森氏は、同誌の直撃に対し、『参加はしましたけど、乱痴気な会合ではない』『なぜ女性が脱いだのか、私が解釈することじゃない』などと話しているとも伝えられた。」
こんな反響も報じられているのか。
《こういう人物が日本の総理大臣を補佐してるんだな…。そして国葬の責任者としてふさわしいと、考えられているんだな…》《国の恥でしょ》
《あ?あ今度は破廉恥か 官邸や大臣やまともなのがいない》
《安倍国葬と破廉恥国葬担当者、お似合いの取り合わせでは》
山積した問題の第一が、安倍晋三の国葬問題に逆風が吹いていることだ。この風、しばらく吹きやみそうにない。もっと強くなれば、私の政権を吹き飛ばしかねない。これは、安倍晋三の不徳の至すところなのか、それとも国葬を決めた私の不徳なのだろうか。
愚痴を言ってもおられない。頼みは、世論の風向きを変えることだ。だれか、その役を引き受けてくれないだろうか。こんなときに役立つだろうと普段引き立てている御用学者諸君よ、なんとかならないか。常々、寿司を食わせ、会食を共にしてニュースのネタをくれてやっている御用ジャーナリストの諸君、今こそ恩返しのときではないかね。そして、いつも反共と親権力をウリにしている御用評論家の諸兄姉よ、よろしくよろしくお願いしたい。