澤藤統一郎の憲法日記

改憲への危機感から毎日書き続けています

憲法会議との「和解」成立のご報告

本日、私と憲法会議との間に「和解」が成立した。私と憲法会議との間に紛争が継続していることを心配してくださる方もいらっしゃるので、経過をご報告しておきたい。

午後4時半、憲法会議の平井正事務局長と対席した。同氏から「一連の対応でご迷惑をお掛けしました。申し訳ありませんでした」との発言があり、私はこれを受けて陳謝の意の表明を評価して「了解しました」と応答した。

同じ席で、平井さんから私に、憲法会議の機関誌である「月刊憲法運動」7月号への靖国問題についての寄稿の依頼があり、私がこれを受諾した。これで、私と憲法会議との間のトラブルに関して「和解」の運びとなった。

なお、「和解」を斡旋した仲介役の弁護士が立ち会い、場の雰囲気がとげとげしくならぬよう巧みに配慮していただいた。

私にとっては、「宇都宮君おやめなさい」問題から派生した異なる次元での看過し得ない問題。看過し得ないとはいえ、「憲法改悪阻止・憲法理念を社会に生かす」ことにおいては、共通する立ち場。できることなら、関係を修復したいのは当然のこと。今日、それが実現したことを素直に喜びたい。そして、お骨折りいただいた方、心配しながらも励ましていただいた方に感謝申し上げたい。

「和解」を必要とした紛争の経過についての詳細は繰り返さないが、私から憲法会議への最後の通知となった下記の部分だけを再掲しておきたい。

「貴信には、貴会が憲法の理念を擁護することを使命とする運動体でありながら、自らが憲法理念を蹂躙したことへの心の痛みや反省を感じ取ることができません。
 また、私の憲法上の権利を侵害したことへの謝罪の言葉もありません。むしろ、『8000円の送付で問題解決』と言いたげな文面を残念に思います。私は、国家権力だけではなく、私的な企業や団体における憲法理念の遵守が大切だと思ってまいりました。本件は、その問題の象徴的な事例だと捉えています。
 繰り返しますが、貴誌への掲載論稿は岩手靖国訴訟に関わるものであって、宇都宮君批判の論稿ではなかったのです。貴会は周囲を説得して、私の表現の自由を擁護すべきだったのです。私は、貴会に反省していただきたいという気持を持ち続けます。この問題はけっして終わっていないことをご確認ください。」

私の問題意識が一貫して以上のとおりなのだから、今回の陳謝の内容についての私の理解は「憲法の理念を擁護することを使命とする運動体自らが、個人の憲法上の権利を侵害したことに対する陳謝」というものである。

もっとも、和解に際しての陳謝文言は予め合意ができていた。「一連の対応でご迷惑をお掛けしました」という内容を、具体的にギリギリ詰めたりはしていない。それでも、陳謝することの痛みは察することができた。痛みを伴うことではあっても、陳謝のうえ和解に至ったのは、憲法会議が自浄能力を備えた真っ当な組織であったからだ。「過ちては即ち改むるにはばかることなかれ」とは誰もが知る言葉だが、陳謝を伴うともなれば、「行うは難い」こと。それをしたことは評価に値する。

3月上旬に開催された憲法会議総会の席で、「澤藤問題」が話題になり、その議論にかなりの時間を費やしたという。そのとき、「憲法会議の発展を願う立ち場から」「憲法会議は問題解決のために誠意をもって澤藤と話し合うべきだ」「それこそが、憲法の理念を守ろうという憲法会議のあるべき姿ではないか」という、強い意見が述べられたという。発言は一人だけでなく、何人もの意見になったとも聞いている。その結果、事務局長が「事態の収拾をはかる」と誓約したとのことだ。

この組織では、メンバーに自由な発言の権利が保障されている。民主的な討論の結果が組織の意思となって実行に移されている。執行部批判の発言が無視されることなく、執行部に陳謝までしての行動の是正をさせている。さすがというべきではないか。事務局長は、そのような会員の声を受けて、憲法会議に参加している弁護士を仲介役に私と接触して、今日の和解に漕ぎつけたのだ。

総会での発言をリードされたのは、私とはまったく面識のない方。「澤藤を擁護する」のではなく、憲法運動団体としての在り方に鑑みて筋を通さねばならないとの思いからの発言であったのだろう。世の中には、稀にこのような方がいる。私だけではなく、憲法会議も、そのような方がいたことを幸運とした。お骨折りいただいた仲介役の弁護士の人柄にも恵まれた。

組織の中にきちんと「筋を通す」人たちがいることの大切さを思う。そして、組織の執行部に、会員の声に耳を傾ける姿勢があることも。私もこのような人の姿勢に学んで、どこにいてもきちんと筋を通す人にならねばと思う。そして、人の意見には謙虚に耳を傾けようとも思う。とりわけ、何らかの権限をもつ立ち場になった場合には。

なお、紛争の経過や内容を知りたい方は、下記3件のブログをご覧ください。
http://article9.jp/wordpress/?p=1926
宇都宮健児君、立候補はおやめなさいーその26(2014年1月15日)
http://article9.jp/wordpress/?p=1936
宇都宮健児君、立候補はおやめなさいーその28(2014年1月17日)
http://article9.jp/wordpress/?p=1987
「憲法を暮らしに生かす」ことの意味(2014年1月24日)
(2014年5月12日)

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Published in 月曜日, 5月 12th, 2014, at 23:13, and filed under 未分類.

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