澤藤統一郎の憲法日記

改憲への危機感から毎日書き続けています

東京五輪誘致に見るオール与党の実態ー都議選の争点その7

朝日(デジタル版)が「都議選候補者に政見などを尋ねるアンケート調査」を行った。「全部で12問あります。選挙区や党派ごとに各問に対する答えを一覧できるほか、名前をクリックするとその候補者の全回答が見られます」というもの。

その第2問が、「オリンピック招致」への姿勢を「賛成」「反対」「その他」で問うもの。一抹の不安があったが、共産党の全候補者が「反対」を明確にしている。自民・民主・維新・公明・みんな・生活・みどり・社民の候補には、1人のオリンピック招致反対もない。さすがに、ネットの5人が反対、諸派無所属候補の中には反対が散見される。

オリンピック理念のウソっぽさはともかく、財政支出の優先順位からは、今「反対」と言わざるを得ないと思うのだが、これが都議会オール与党の実態。

ところ変わって、オリンピック誘致を日本と争う国トルコの反政府デモ。先月末に始まっていまだに終熄しない。政情安定の印象があったのだが今回はおおごとだ。

本日の東京新聞によれば、「トルコの反政府デモで18日、警察当局が多数の左派系活動家の拘束と一部メディアの家宅捜索に乗り出した。AFP通信が伝えた。エルドアン首相は力ずくで抑え込みを図り、イスラム系与党・公正発展党(AKP)の会合で『勝利を果たした』と宣言。反対派と支持者の相互不信は深まる一方だ。デモの震源イスタンブールは、東京と争う2020年夏季五輪招致をめぐっても見方が分かれている」という。

「五輪招致について聞くと、デモの参加者には否定的な意見が目立つ。土木技師イートさん(27)は『五輪を開く資格があるのは、民主的な国だけだ』。女性建築家(25)は『私たちにとって今、大事なのは民主主義の実現で、五輪はあまり重要ではない』と話す。」

経済とりわけ観光業にはオリンピック誘致は魅力だろうが、それどころではないことを長期化した反政府デモが示している。しかし、「それどころではない」点では、福島の原発事故を抱え、財政事情悪化の我が国も同様だと思うのだが。

さらに、ブラジルにも大規模なデモが発生している。しかも、こちらは、2014年ワールドカップ反対のスローガンまで出ている。2016年オリンピックにも反対の声となろう。

「サッカーのコンフェデレーションズ杯を開催中のブラジルで17日夜、2014年のワールドカップ(W杯)ブラジル大会開催反対などを訴えるデモがあった。サンパウロで州庁舎の扉を群衆が破壊するなど、各地で混乱が広がった。
サンパウロでは午後5時から市中心部で始まったデモに続々と市民が参加。「W杯よりも教育や福祉の充実を」「バスの運賃値上げ反対」など、口々にスローガンを叫びながら、約6万3千人が市内全域を行進、深夜まで交通がまひした。地元テレビ局「グロボ」によると、リオデジャネイロでは約10万人がデモに参加し、一部が議会に火炎瓶を投げつけ車を燃やすなど暴徒化。首都ブラジリアでは国会議事堂の屋根に大勢の若者が上って気勢を上げる様子が放映された」「15日のコンフェデ杯開幕後は、各開催地で、スタジアム建設への多額の出費などに反対するデモが開かれている」(朝日)

「首都ブラジリアのサッカー場では『我々はW杯はいらない。必要なのは病院と学校のための金だ』と抗議するデモ隊もおり、コンフェデ杯やW杯への政府支出もやり玉に挙げられている」(毎日)

トルコとブラジルのデモ参加者に共感する。どこの国でも、「サーカスの提供」で民衆を欺し続けることはできない。もっと切実な金の使い道が、いくらでもあるはずだ。しかも、石原慎太郎が国威発揚の意図を隠さずに言い出した東京五輪誘致ではないか。

みんなの党松田公太の言い回しを借りよう。「どこでオール与党を確認するのか。一番わかりやすいのは知事が唱導している東京五輪誘致。今、共産党の候補者は全員反対で、その他の政党はほぼ全員が賛成。もちろん、みんなの党もたった一人の『その他』を除いてその余は全員賛成なのだ」
(2013年6月19日)

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