澤藤統一郎の憲法日記

改憲阻止の立場で10年間毎日書き続け、その後は時折に掲載しています。

比例は日本共産党へ。そして、八王子の皆様には東京24区・有田芳生候補への一票を。

(2024年10月25日)
 2024年総選挙、27日の投開票日が明後日に迫っている。自公連立与党の過半数割れもありうるとの調査報道に期待は高まるが、気になることもいくつか。

 まずは、共産党の意外な伸び悩みの報道である。
 私の理解では、今回の選挙の主要なテーマは安倍政治の「負のレガシー」の清算にある。安倍政治とその後継に最も的確にそして果敢に闘ってきたのは、共産党ではなかったか。にもかかわらず、どうしたわけか今回選挙戦に共産党の影が薄い。選挙結果予測報道では、現状維持が精一杯だという。はて?

 安倍が作り菅が嗣ぎ岸田が手をつけ損ねた「安倍政治の負のレガシー」。これが顕在化し、誰の目にも明らかとなって政局を動かすまでになった。その目に余るもの典型が「自民党派閥の裏金問題」であり、「政権政党と統一教会との関係」であった。それだけでなく、アベノミクスの後始末も、過剰な防衛予算の負担もある。国民感情の悪化に絶えられず岸田が政権を投げ出しての解散・総選挙となった。対峙しているのは、「安倍政治護持勢力」と「安倍政治を許さない勢力」とである。

 これも私の理解では、この間、安倍の防衛政策の変更に関しても、改憲策動に対しても、政治姿勢問題についても、最も果敢に正面から闘いを挑んできたのは共産党ではなかったか。その共産党が、今回選挙戦で主役の座にいないとすれば残念でならない。率直に言えば、自民党の議席が減った分の受け皿として、自民党の補完勢力である維新や国民民主が太るのではさしたる意味はない。

 共産党は289小選挙区のうち、213区で候補者を擁立した。何らかの形で野党共闘ができた選挙区以外は候補者を擁立したことになる。これは、小選挙区候補者の選挙活動を比例代表ブロックでの支持を拡大しての議席増につなげる戦略と言ってよいだろう。

 小選挙区制という少数政党支持者の民意切り捨て制度のもとでは少数政党候補者の当選は困難である。しかし、小選挙区に候補者を立てなくては、党勢の維持も比例票の掘り起こしも難しくなろう。小選挙区候補は精一杯の候補者活動をしながらも「比例は共産党へ」という形で議席につなげなければならない。

 安倍政治を許さない、安倍政治の承継も許さないとお考の有権者の皆様には、ぜひとも、「比例は共産党へ一票」で、安倍政治の最も厳しい批判者である日本共産党の議席増の実現に力を貸していただきたい。

 また、もう一つの課題として、東京24区(八王子市)の有権者の皆様に、有田芳生候補への一票をお願いしたい。

 安倍政治の負のレガシーとは、経済面では貧困格差を生み出し経済成長も停滞させたアベノミクスという新自由主義政策であり、政治姿勢の問題としては徹底した身贔屓の人事とウソで固めた国会答弁で特徴付けられる。

 さらに安倍晋三は、典型的な世襲政治家として、国民の生活感覚を持ち合わせなかった。立憲主義や法の支配を学ぶところはなく、危険な軍事大国化を目標とし、歴代保守政権が堅持してきた専守防衛政策を捨て去った。歴史修正主義者で民族差別を省みなかった。当然にゴリゴリの改憲派で、9条改憲に奔走した。国会での答弁態度は傲慢で、平気で嘘をついてはバレても鉄面皮を押し通した。

 理解しがたいことだが、その姿勢が保守の一部からの篤い支持を獲得し、保守の良識派はこれに屈した。安倍亡き今も、安倍的な政治姿勢がまかり通ろうとしてる。その中心に位置しているのが、萩生田光一である。萩生田光一こそ、今回選挙で断固たる主権者の審判を受けるべき人物。

 彼は、安倍と加計孝太郎とのスリーショット写真で有名になり、
 統一教会との関係で悪名を轟かせ、
 しかも、最も著名な「裏金議員」である。

 安倍の生前は「安倍の最側近」とされ、安倍亡き今になお遺る、清算されるべき安倍晋三的なものの主要な後継者。

 だから、安倍昭恵・櫻井よしこ・高市早苗・松井一郎・小池百合子などなどの醜悪な面々の支援が集中しているのだ。

 私は、「統一教会スラップ・有田訴訟」の弁護団の一人として、萩生田光一と統一教会との深い関係を実感している。

 この事件は、日テレの報道解説番組で、有田氏か「統一教会ときっぱり縁を切ると言わない萩生田光一」を厳しく批判したことが発端。その批判の中の片言隻句を捉えて統一教会が有田氏を訴えたというもの。つまり、「有田が萩生田を叩いたら、叩き返してきたのは統一教会だった」という構図。萩生田と統一教会とは、かくも親しい。

 「統一教会スラップ・有田訴訟」では、今年3月一審判決は被告有田側が全面勝訴し、11月29日に控訴審判決が予定されている。

 安倍政治の負のレガシーと厳しく対峙している政治家・ジャーナリストとして、有田芳生氏へのご支持をよろしくお願いします。そして、くれぐれも、比例代表選出選挙では「日本共産党」、あるいは「共産党」と政党名をお書きいただたい。

Comments are closed.

澤藤統一郎の憲法日記 © 2024. Theme Squared created by Rodrigo Ghedin.