澤藤統一郎の憲法日記

改憲阻止の立場で10年間毎日書き続け、その後は時折に掲載しています。

「法と民主主義」2019年11月号・特集「『表現の不自由展・その後』中止問題」購読のお願い

「法と民主主義」2019年11月号【543号】が好評発売中である。
本号の特集は、「あいちトリエンナーレ 『表現の不自由展・その後』中止問題を考える」。この問題を考える上での基本論稿が並んでいる。

また、特集冒頭に前川喜平氏のロングインタビューがある。「あいトリ」問題を入り口に、教育行政のあり方を縦横に語って、これは読ませる。特集以外も充実している。

その概要は、下記URLをご参照いただきたい。
https://www.jdla.jp/houmin/index.html

お申し込みは、下記URLから。
https://www.jdla.jp/houmin/form.html
「法と民主主義」(略称「法民」)は、日民協の活動の基幹となる月刊の法律雑誌です(発行は年10回)。毎月、編集委員会を開き、全て会員の手で作っています。憲法、原発、司法、天皇制など、情勢に即応したテーマで、法理論と法律家運動の実践を結合した内容を発信し、法律家だけでなく、広くジャーナリストや市民の方々からもご好評をいただいています。定期購読も、1冊からのご購入も、上記のURLから可能です(1冊1000円)。

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目  次

特集●あいちトリエンナーレ「表現の不自由展・その後」中止問題を考える
◆特集にあたって … 編集委員会・小沢隆一
◆インタビュー●文科省は教育、文化、学術を護る砦に
目に余る政治の介入 トリエンナーレ問題と「表現の自由」 … 前川喜平
◆あいちトリエンナーレ「表現の不自由展・その後」中止問題とは何だったか
─「その経過」と「これから」 … 飯島滋明
◆「表現の自由」を改めて考える ─ 表現の自由の保障の意味 … 市川正人
◆「芸術の自由」をめぐる憲法問題 ─ 支援の中の「自由」とは … 志田陽子
◆あいちトリエンナーレ「表現の不自由展・その後」は
どのようにして再開されたのか … 中谷雄二
◆資料「表現の不自由展・その後」の中止と補助金不交付問題についての声明

◆連続企画●憲法9条実現のために〈25〉
市民連合と立憲野党の政策合意13項目を生かし広げるための法律家懇談会 … 大山勇一
◆司法をめぐる動き(52)
「スラップ違法の方程式」─ DHCスラップ「反撃」訴訟一審判決 … 澤藤統一郎
・10月の動き … 司法制度委員会
◆利谷信義先生を偲んで … 戒能通厚/戒能民江
◆メディアウオッチ2019●《書かなくてはいけないことが多すぎる》
公選法、政治資金、憲法審、桜を見る会…「臭いものにフタ」の政権と闘いを … 丸山重威
◆あなたとランチを〈No.50〉
「きよし、たかし」弁護士ブログ … ランチメイト・細川潔先生×佐藤むつみ
◆改憲動向レポート〈No.19〉
憲法改正を「必ずや皆さんとともに成し遂げる」と発言する安倍首相… 飯島滋明
◆BOOK REVIEW●改憲策動に抗する市民運動へ知恵と活力を与えてくれる書
─ 清水雅彦 著『9条改憲 48の論点』(高文研) … 神保大地
◆インフォメーション
◆時評 司法の希望を語りたい。 … 梓澤和幸
◆ひろば 中谷弁護士と目が合って?「表現の不自由展」中止問題の真っ直中に遭遇してしまいました? … 北村 栄

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特集のリード(抜粋)から。

企画展「表現の不自由展・その後」は、「ごあいさつ」で次のように述べている。
「いま、日本社会で「あること」が進んでいます。自由に表現や言論を発信できなくなっているのです。… 本展では、この問題に特定の立場からの回答は用意しません。自由をめぐる議論の契機を作りたいのです。そして憂慮すべきなのは自由を脅かされ、奪われた表現の尊厳です。」

ここで語られている「表現の自由をめぐる議論の契機を作りたい」という切なる思いは、この展示が被った「受難」によって、なかば阻まれながら、他方ではそれをもって、皮肉にも叶えられることとなった。ただし、そこではしなくも「展示」されたのは、この国における「表現の不自由」の現在形である。

憲法に根ざした文部科学行政の重要性を説く前川喜平氏のロングインタビュー、市川正人、志田陽子両氏による憲法論からの考察、飯島慈明、中谷雄二両氏の現地からのリポートをお寄せいただいた。
資料として掲載した本協会の声明も含め、ぜひ熟読いただきたい。
(編集委員会・小沢隆一)

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また、表紙裏の「時評」。私と同期の梓澤和幸君が、いつもながらの高いボルテージで書いている。その書き出しが以下のとおり。

司法研修所を卒業するその日に、同期の仲間の一人が罷免された。23期の法律家はその刻印を背負って法律家としての日々を歩むことになった。
阪口徳雄君が、「裁判官を志望して任官を拒否された7名の拒否理由を明らかにしてほしい」と卒業式で発言したことを理由に罷免されたのは、1971年4月5日夕方のことである。これは石田和外長官が率いる最高裁裁判官会議の決定による処分であった。…

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私も、寄稿している。

「司法をめぐる動き」に、下記の記事。
「スラップ違法の方程式」─ DHCスラップ「反撃」訴訟一審判決
あれもこれも、お読みいただけたらありがたい。

(2019年12月1日)

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