澤藤統一郎の憲法日記

改憲阻止の立場で10年間毎日書き続け、その後は時折に掲載しています。

DHCとの決別。彼等を栄えさせて来た購買層は、果たして”右翼”だけだったのでしょうか ― 「DHCスラップ訴訟」を許さない・第178弾

(2020年10月21日)
ネットを検索していると、時に思いがけない記事に出会う。
本日、偶然に下記の「つ・ぶ・や・き」を見つけた。DHC商品の愛用者であったという女性の5年前の投稿。しっかりした文章で、なるほどと思わせる。

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DHCとの決別。消費者が感じた、右翼経営者急増の弊害。

テーマ:★つ・ぶ・や・き★
カテゴリ:ささやき

私は、メイクや健康サプリメントを殆ど”DHC”の商品で賄って参りました。
当初は、”知る人ぞ知る”とでも言いたくなる様な地道なスタンスだったと思います。

化粧品から、健康食品。
会社は、歳月を重ねる毎に順風満帆に発展している様子でした。
私自身、これからも変わらず一緒に歩いて行けるものと確信しておりました。

先日。
見慣れたカタログとは違う、パンフレットが届きました。

新商品でも、掲載されているのかと思い何気無く開きました。
其処には、余りにも意外な”お知らせ”が大々的に報じられていました。

私共ユーザーに対し、「ニュースもサプリも化粧品も真実を伝えます」との宣言が掲載されておりました。
”日本のマスメディアは、間違っている!!”との叫びと共に、”DHC”が推薦する”知識人”達が並べられていました。

私は、戦慄を覚えました。
優しいイメージだった通販会社とは思えない、強硬な”顔”が唐突に突き付けられた気がしました。

女性の多くは、”ものを買う”際に自分ばかりでなく周囲の平安を願います。
家族や子供達の笑顔があればこその幸せだからです。

それは、ささやかな愛情であり”平和への祈り”と繋がっています。
各個人・各家庭のそれぞれの心の奥にある、”自由な価値観に基いた1人1人個別の”正義”です。
決して、特定の企業が選び限定した”文化人”達から真実や正義を”教えて貰う”ものではありません。

”正しい歴史認識を、教える”
告知に目を通すと、一方的に”日本は、中国に侵略されている”と非現実的な危機感を煽っています。
反論者・反対者に対しては、”攻撃する言葉”が並んでいました。

成功した人物が、お金や名誉や地位を得た上で”特別な思想”に染まる事もあると思います。
昨今、安倍晋三氏の”ブレーン”が口々に”右傾化(右翼)”を公言しています。

大手の病院の経営者や、ホテル業界の覇者・・・。
それは、自由です。

でも。
それを、そのまま唐突に”顧客”に向け”押し付ける”のはどうなのでしょうか。

時勢に乗り、日本の権力者の威光を浴びた途端自分達以外の感じ方や考え方を”間違っている”と決め付けるなんて。
彼等を栄えさせて来た購買層は、果たして”右翼”だけだったのでしょうか。

私は、違和感を覚えました。
私は、右翼でも左翼でもありません。
ただ、DHCの商品が好きだっただけなのです。

女性の多くは、まず”品質重視”です。
その点に於いて、この会社は大きな信頼を得て来ました。
”DHC”は、利用した人々の自然な”クチコミ”がシェア拡大の基盤になっていたと思います。

私は、本来品質そのものに明らかな欠陥が無い場合”不買運動”には反対です。
経営者の主義・主張が、私個人とどれ程かけ離れていたとしても消費者として無関係でいられるべきだと考えていました。

それなのに。
このチラシ一枚で、「一般的な歴史観は、誤りだ!!」「お前も、DHCの商品を購入する以上同じ思想を”正義”と思え!!」と襟首を掴まれた印象を受けました。

今回、”DHC”商品自体を愛用して来た者達全員に向けて事業主の考える通りの”方向性”が直接言い渡されました。
これでは、このTV番組を見ようが見まいが、商品を購入すれば事業主の思想を広める事に協力する形になってしまいます。

私は、”DHC商品”とお別れする羽目になりました。
悲しいですが、仕方がありません。

さようなら。
長い間、ありがとうございました。

TWITTER最終更新日 2015年11月23日 23時18分42秒

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以上の文章は、やや長文だが論旨は明快である。

企業は消費者の商品購買によって成り立っている。企業を発展させるのは、商品を愛用する消費者なのだ。ところが、その企業が、消費者の襟首を掴んで「右翼思想」注入を強制しようとする。その手段が、企業が金を出してのTV番組なのだ。このTV番組を見ようが見まいが、商品を購入すれば事業主の思想を広めることに協力する形になってしまう。だから、”DHC商品”とお別れなのだ。

この投稿者は、もともとは「私は、本来品質そのものに明らかな欠陥が無い場合”不買運動”には反対です。経営者の主義・主張が、私個人とどれ程かけ離れていたとしても消費者として無関係でいられるべきだと考えていました」という立場であった。

つまりは、「右翼が作ろうと左翼が作ろうと、商品としての包丁は切れ味だけが問題で、菓子は美味ければよい。」ということだ。しかし、自分の財布から出た金の一部が企業を経由して、右翼思想の宣伝に使われることには我慢ができない、と行動を起こしたのだ。

消費者は、自分の消費生活における選択が、社会にどうインパクトを与えるかに敏感でなければなない。環境問題に無頓着でCO?排出を抑制しようとしない企業、武器を作り輸出している企業、労働法無視の企業、パワハラ・セクハラの常習企業、フェアトレード重視の意識を欠いた企業などの製品を購入しないという日常の消費者行動で社会を少しでも良くしていくことができる。ちょうど、選挙民一人ひとりの1票が積み重なって政治を動かすように、消費者の行動も積み重なって社会を動かす。

これが、「消費者主権」の考え方である。良識ある消費者は、DHCのような、デマとヘイトと右翼思想喧伝と、そしてスラップ常習企業の商品を買ってはいけない。あなたが「DHC商品とお別れ」することは、この社会におけるデマとヘイトと右翼思想喧伝とスラップを抑制することにつながるのだから。

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