「戦争にならないように棄権する」
毎日新聞の川柳欄は、選者仲畑貴志の名をとって「仲畑流万能川柳」という。
時事ネタあり、社会ネタあり、男女や人情の機微に触れたもの、そして反戦ものまで。内容豊富で実に楽しい。川柳であるからには、ピリッと気の利いた風刺がほしい。権力や権威を笑い飛ばすものでなくてはつまらない。
驚くべきは、年間投句数は58万に及ぶという。毎日掲載句のうち1句が「秀逸」とされ、その中から「月間大賞」が選定され、さらに、58万句の中から、たった一句の「年間大賞」が選ばれる。
毎日欠かさずに、目を通しているが、「秀逸句」必ずしも秀逸とはいいがたい。秀逸句を凌ぐ出来栄えとうならせる掲載句が毎日二つ三つ。おそらくは、膨大な没句の中にも秀句が埋もれているのだろう。人生も社会も同じようなものだ。とはいえ、プロが選した58万句の年間最優秀句には興味津々。
本日の朝刊に紹介された2013年年間大賞句は、
「戦争にならないように投票す」
作者は、戸枝洋子さん(80歳)。柳名は「かもめ」、東京都北区在住とのこと。
なんと真っ直ぐな、なんの技巧も感じさせないシンプルな句だろう。いや、シンプルな言葉だろうか。昨年7月の投句だから、6月の都議戦と7月の参院選を意識しての句であろう。作者は2012年12月の総選挙の結果に驚愕したに違いない。安倍政権の危うさに戦争の影を感じて、投票を通じて平和を希求する意思表示をしたのだ。安倍自民や、その下駄の雪の公明以外の候補者に投票したに違いない。それにしても、福祉でも雇傭でも景気でもなく、平和を願っての投票が川柳となり、年間大賞受賞句となる時代なのだ。
選者の評は以下のとおり。
「普通であれば、「良い国」とか「住みよい国」とかを願って「投票す」なのですが、「戦争にならないように」というのが、この国の今の空気感なのですね。近隣諸国との問題をはじめ、さまざまなキナ臭い空気が漂っています」
仲畑貴志は、細川護煕が都知事に立候補したとき、瀬戸内寂聴や吉永小百合らとともに、真っ先に支持を表明したグループのひとり。原発関連句の選も多い。もう少し踏み込んだ辛口の評が期待できそうなのだが、これでは毒にも薬にもなっていない。それでも、「この国の今の空気感」を「キナ臭い」として、この句をトップに据えたのはたいした在野感覚。
さて、明日(3月9日)が大阪市長選の告示。私の感覚では、いかなる選挙も民意反映のチャンスであり、民意伸長のチャンスでもある。まさしく、「戦争にならないように投票す」でなくてはならない。
主要野党は橋下徹に対抗する候補を立てないようだ。それでも、安倍よりさらに右に位置する維新・橋下への投票は、「戦争を招きかねないその一票」「これがまあ戦争へつづく第一歩」「あのときに橋下支持したばっかりに」「大阪が次の戦争の火付け役」などとなりかねない。すると、「戦争にならないように棄権する」「この度は平和を願って選挙パス」となるのだろうか。
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NHK籾井会長、百田・長谷川両経営委員の辞任・罷免を求める署名運動へのご協力のお願い
下記URLから
http://kgcomshky.cocolog-nifty.com/blog/2014/02/post-3030-1.html
http://chn.ge/1eySG24
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NHKに対する「安倍首相お友だち人事」への抗議を
☆抗議先は以下のとおり
※郵便の場合
〒150-8001(住所記入不要)NHK放送センター ハートプラザ行
※電話の場合 0570?066?066(NHKふれあいセンター)
※ファクスの場合 03?5453?4000
※メールの場合 下記URLに送信書式のフォーマット
http://www.nhk.or.jp/css/goiken/mail.html
☆抗議内容の大綱は
*籾井勝人会長は即刻辞任せよ。
*経営委員会は、籾井勝人会長を罷免せよ。
*百田尚樹・長谷川三千子両経営委員は即時辞任せよ。
*経営委員会は、百田尚樹・長谷川三千子両経営委員に辞任を勧告せよ。
以上よろしくお願いします。
(2014年3月8日)