澤藤統一郎の憲法日記

改憲阻止の立場で10年間毎日書き続け、その後は時折に掲載しています。

DHC・吉田嘉明との対峙はようやく効果を生みつつある ― 「DHCスラップ訴訟」を許さない・第125弾

何人かの友人からご連絡をいただいた。「保守速報」というまとめサイトに、吉田嘉明の顔写真として、こともあろうに私(澤藤)の写真が掲載されているのだという。よりにもよって「保守速報」であり、よりにもよって吉田嘉明である。

記事は、2016年12月に吉田嘉明がDHCのホームページに掲載したヘイト根性丸出しの「会長メッセージ」の紹介に、「速報・DHC会長『日本には驚くほどの数の在日がいる。似非日本人はいらない 母国に帰れ』」と表題して、大きく私の顔写真を載せている。キャプションは、「平成28年2月12日 DHC代表取締役会長 吉田嘉明」とだけ。

普通の人がこの記事を読み、写真を見れば、「この写真の男が、非常識きわまるレイシスト」だと思い込むことになる。「なるほど、こういう人相が差別を恥としない根性曲がりなのだ」と合点する人もあろう。私にとって、吉田嘉明に間違えられることだけで、不名誉これに過ぎるものはなく、不愉快極まりない。

しかも、私がこの記事を見た時点で、6325RT(リツィート)、1235コメ(コメント)となっていたから、反響は大きかったのだ。

そこで、本日のブログには、「保守速報よ。私の写真を削除して謝罪せよ」との記事を掲載するつもりだった。ところが、先ほど確認したところ、私の写真は削除されていた。

そして現在は、以下の記事が掲載されている。なお、これが全文。
「管理人より 掲載した写真は、DHCの吉田会長のものではなく、澤藤弁護士の写真でした。大変申し訳ありません。」

なんと? これだけ? 「大変申し訳ありません」だけでは、幼稚園児の謝罪に等しい。保守速報よ、誰に対して謝っているのか? 吉田嘉明にか、私にか。いったい私には、どのように申し訳ないと思っているのか? どうして、こんなことが起こったのか。今後の再発防止策はどうするつもりなのか。

この記事がアップされたのは、2018年3月1日14時14分で、削除されたのは3月4日20時過ぎころの模様である。この間丸3日。私は、恥ずべきレイシストとして顔写真を晒されていたのだ。保守速報は、この間の私の名誉の侵害に、どう責任を取ろうというのか。

それだけではない。いくつものサイトがこの写真と記事とを転載している。保守速報は、これについてどう対応しようと言うのだろうか。とくと返答あってしかるべきだろう。ネトウヨとは、最低限の社会常識も持ち合わせていないのか見極めのチャンスだ。しかるべき回答を待ちたい。

この間、このことに関連する幾つものネットの書き込みをみた。励まされるものが多い。

「保守速報が酷いデマを流しています。DHC会長・吉田氏の差別的言動についての記事の中で、別人(澤藤統一郎弁護士)の肖像をDHC会長として掲載しています。これでは澤藤弁護士が差別的発言をしたようにしか見えません。あまりに酷い記事です」

私も同じことを思いました。これじゃ澤藤さんがDHCの社長かと思ってしまう。本当の社長はこちら。なかなか画像検索しても出てきません。

「Share News Japanおよび保守速報で、DHC吉田会長の問題発言とあわせて、吉田会長の顔写真と称する画像が掲載されました。しかしこの写真は吉田会長ではなく、 … 保守速報が引用しているDHC会長と誤認できる画像はDHCによるスラップ訴訟に対する記者会見中の澤藤統一郎弁護士のキャプチャだな。アホなのか。

保守速報がデマを流している例を示しますね。 他人の写真をDHC会長であるかのように載せて、読者を騙しています。写真の人物はDHC吉田に勝訴した澤藤統一郎弁護士です。

この似非ニュースサイトによるクソ記事であるが、DHCの吉田会長の肖像のように貼られている写真からして、DHCにスラップ訴訟を起こされて勝訴した弁護士の肖像だった、という信じられないオチを聞いて呆れている。DHCと争った弁護士をヘイト発言と結びつけようという、悪質な嫌がらせか?

Share News Japanおよび保守速報で、DHC吉田会長の問題発言とあわせて、吉田会長の顔写真と称する画像が掲載されました。しかしこの写真は吉田会長ではなく、なんと、逆にDHCと対決した澤藤弁護士であることが判明。Share Newsおよび保守速報の澤藤弁護士に対する業務妨害の疑いが問題となっています。

保守速報が引用しているDHC会長と誤認できる画像はDHCによるスラップ訴訟に対する記者会見中の澤藤統一郎弁護士のキャプチャだな。アホなのか。

そして、吉田嘉明の「ヘイト・メッセージ」に関する過去の私のブログを引用してくださった方が何人かあった。私も、これを読み直してみて、改めてその通りだとおもう。ぜひお読みいただきたい。

DHC会長吉田嘉明の驚くべきヘイトスピーチ?「DHCスラップ訴訟」を許さない・第93弾
https://article9.jp/wordpress/?p=7992

ついでに、吉田嘉明の驚くべきヘイトメッセージも挙げておこう。

https://top.dhc.co.jp/company/image/cp/message1.pdf

なお、よく知られているとおり、保守速報は差別記事の掲載(転載)で、名誉毀損と訴えられ、敗訴している。
「ネット上の差別的な投稿を集めて掲載され、名誉を傷つけられたとして在日朝鮮人の女性が、まとめサイト「保守速報」を運営する男性に2200万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が(2017年11月)16日、大阪地裁であった。森田浩美裁判長は、運営者に名誉毀損や差別の目的があったと認定し、200万円の支払いを命じた。
訴えていたのは、大阪府東大阪市在住のフリーライター李信恵(リシネ)さん。原告の弁護団は、まとめサイト運営者への賠償命令は「我々が知る限りで初めて」と評価した。運営者側は控訴する意向。
判決によると、運営者の男性は2013年7月から約1年間、保守速報に、匿名掲示板「2ちゃんねる」などに書き込まれた李さんを差別や侮蔑する投稿を、編集した上で掲載した。
判決は、李さんへの「頭おかしい」「朝鮮の工作員」といった表現は、社会通念上許される限度を超えた侮辱にあたると認めた。「日本から叩(たた)き出せ」などの記述は排除をあおり、人種差別にあたると判断。容姿などの揶揄(やゆ)も挙げ「名誉感情や女性としての尊厳を害した程度は甚だしく、複合差別だ」と述べた。
運営者側は「情報の集約に過ぎず違法性はない」と主張していた。しかし判決は、表題の作成や情報量の圧縮で内容を効果的に把握できるようになったと指摘。「2ちゃんねるとは異なる新たな意味合いを有するに至った」とし、引用元の投稿とは別に、憲法13条が認める人格権を侵害したと結論づけた。」(朝日)

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DHC・吉田嘉明のヘイト言論に関連して、興味深い関連コメントを拾うことができる。いずれも、至極真っ当な感想や意見。

「DHC代表取締役会長吉田嘉明はレイシスト さっき「 吉田嘉明」で検索してみたら、ゲボゲボな差別主義者がわんさか出てきて気絶しそうになった。やめときゃよかった。」

「小さな抵抗でDHC は買いません!!」

「同意! DHCのサプリは絶対買わない。APAには絶対泊まらない。
アベ政治に猛反対、嫌悪感不信感を抱くものは 自らに今何ができるかを考えよう!」

「なんで、米軍の航空機が保育園や学校の上空を飛ぶ事に賛成する「DHC」の商品をつかうんだろう。」

「APAホテルには絶対に泊まらないし、DHCの化粧品は絶対に買わない。」

「日本青年会議所 下町ボブスレー DHC 産経ニュース ネトウヨ などなど、自民党・安倍首相 応援団って、言うことやること、ヘイト丸出しで薄汚い。」

「読んでる途中で吐き気がしてきた。」

「会社価値を著しく損なう企業家の差別発言。差別主義が臆面もなくのさばる社会に未来はない。差別主義は悪である。声を出していかなければ正義が悪に飲み込まれてしまう。DHC」

「会長が差別発言をし、差別的な番組をを製作するDHCは、日本サッカー協会の反差別主義というポリシーに反する。協会もサガン鳥栖も早急にDHCと縁を切って、反差別の姿勢を明確に打ち出すべきだ。」

僕もゴーゴーカレー 食べるのやめるわ。さようなら。DHC・APAホテル・安倍晋三・改憲・違憲・ファシスト・レイシスト・ヘイト・差別主義者・日本会議…

僕もAPAホテルには泊まりませんし、コンビニでサプリ買うときはDHCではなく、ファンケルにしてます。ゴーゴーカレーも今後食べることはないでしょう(津田大介)

ヘイト企業のDHCを批判する際はこちらの記事がいいですね。DHC不買運動

アパホテルに続いてDHC会長の「似非日本人は母国に帰れ」の在日ヘイト発言が発覚! ヘイト経営者こそ日本の恥だ lite-ra.com/2017/01/post-2… @litera_webから

私がDHC 不買って話ししたら、友人のお世話になってる薬剤師さんがね「DHC のサプリは質が悪いからオススメしません」って言ってたって教えてくれた。そもそもサプリ自体、本当に取る必要があるのか疑問。

やっぱり質も悪いんですか。あの袋のデザインもなんだかチャチい。 DHCのようなネトウヨ企業の製品には、やっぱりお金を払いたくないですね。

あんな人間性の男が経営してるんだよ。お客様のことを考えて作ってるわけないじゃん!DHC の顧客には在日の人たちだってたくさんいると思うよ。そういう想像力のかけらもない人間なんだから??

こういう差別主義を丸出しにする経営者ってのは、そもそも経営センスがなさすぎてお可哀想じゃよね。痛すぎる。

一番大切なのはカネなんですよ。日本のために役に立ってるか立ってないかっていうのも、多分稼ぎが良いか悪いかって視点だと思う。

人間の価値を本人の意思によらない属性とカネで測る奴など、ろくなもんじゃありません。

つくづく思う。息長く闘うことが大切だ。DHC・吉田嘉明との対峙は、もうすぐ4年にもなる。一貫した批判が、ようやくDHCや吉田嘉明の体質の問題をえぐり出し、DHC製品不買の声も大きくなりつつある。長く闘うことはシンドイが、多くの人々に支えられた長い闘いが、ようやく実りの萌しが見えてきているという実感がある。

「消費者主権」とは、主権者が日々の消費行動を通じてよりよい社会を作っていくという理念を表している。「よりよい社会」とは差別のない社会のことでもある。ヘイト企業・スラップ企業のDHCを追い詰めるのは、自覚した主権者一人ひとりの覚悟であり、具体的には、ヘイト・スラップのDHC製品を買わないことだ。
(2018年3月4日・連続1799回)

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