澤藤統一郎の憲法日記

改憲への危機感から毎日書き続けています

DHCスラップ訴訟  判決言い渡しは9月2日13時15分 631号法廷で。勝訴判決報告集会は13時30分第一東京弁護士会講堂でーー「DHCスラップ訴訟」を許さない・第49弾

私が被告とされているスラップ(言論封殺目的)訴訟。9月2日の判決言い渡し期日が間近となりました。その日のスケジュールを再度お伝えします。
  9月2日(水)
  13時15分 東京地裁631号法廷 判決言い渡し
  (東京地裁庁舎南側(正面入口から入構して右側)6階)
  13時30分 勝訴判決報告集会 第一東京弁護士会(弁護士会館12階)

  この日の判決は、
  DHC・吉田嘉明の言論封殺の意図を挫いて、
  政治的言論が自由であることを再確認し、
  市民や消費者の立場からの、
  企業や行政や経済的強者への遠慮のない批判の権利を保障する
  そのような内容になるはずです。

  この日を表現の自由の勝利の日として祝賀しようではありませんか。

  法廷傍聴も報告集会も、どなたでも参加ご自由です。言論の自由を大切に思う多くの皆さまに、ご参加を呼びかけます。

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DHCと吉田嘉明が連名で原告となって提起した同種スラップは合計10件あります。その内、1件はDHC・吉田が自ら取り下げ、9件が現在係属中です。

最も早く進行したDHC対折本和司弁護士事件は、
 本年1月15日に地裁判決(請求棄却)、
 6月25日の控訴棄却判決(控訴棄却)、
 その後上告受理申立がなされ最高裁に係属中。

2番目の判決となったS氏(経済評論家)を被告とする事件は
 本年3月24日に地裁判決(請求棄却)、
 8月5日に控訴審判決(控訴棄却)、
 やはり、その後上告受理申立がなされ最高裁に係属中。

私の事件が、3番目の地裁判決になるようです。
DHC・吉田は、同種事件で4回の判決を受けてすべて敗訴となっています。
関連して仮処分事件も2件申し立てていますが、いずれも却下。両者とも抗告して、抗告審も敗訴。これで、合計8連敗です。

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下記の動画がユーチューブにアップされていることを教えてもらいました。
TBSが、烏賀陽弘道さんを取材して作成した「JNNルポルタージュ・報道の魂」という番組のアーカイブ画像です。

パート1~3までありますが、とても分かり易くスラップとは何か、なぜスラップ対策が必要かを語っています。ぜひ、ご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=NciG6PbVjqk

烏賀陽さんは、「オリコン事件」と言われる典型スラップで5000万円の請求を受け苦労の末に実質的な勝利を手にします。勝利してオリコンには支払わなくてもよいことにはなりましたが、「応訴費用や訴訟期間中の減収など失った金銭(概算で1000万円弱)」は返ってきません。「心身の苦痛はひどいものだった」が、これも癒されません。

スラップとは標的とした人物に対する「イヤガラセ提訴」ですから、被害が生じることは当然なのです。これを放置していてよいのか、という当事者としての問題意識から、烏賀陽さんは「訴訟大国」アメリカに調査に出かけます。

アメリカ50州のうち28州(人口カバー率だと72%)に「反スラップ法」が制定されているそうです。その内容は必ずしも同じではありませんが、典型的には次のようなものです。

スラップを提訴された被告は、「この訴訟はスラップである」と動議を出すことができます。この動議の要件は、公共の利害にかかわる意見表明が攻撃されているということだけでよい。すると、原告側は勝訴の蓋然性を裁判所に証明しなければならない。名誉毀損訴訟の場合では、「被告に現実の悪意が存在すること」の立証が必要だというのです。原告がこの立証に不成功なら、そこで請求は棄却になります。それだけではなく、「弁護士費用移転」の効果が発生するというのです。原告は、被告が負担した弁護士の費用まで、被告に支払わねばなりません。これで、スラップ防止の実を挙げているというのです。
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私も、当事者としてスラップに向かい合い、スラップ防止の策を考えなければなりません。

DHC・吉田は、カネに飽かせて、負けてもともとの濫訴をしています。これに対する厳正な制裁が必要です。十分な制裁があって初めて濫訴の防止が可能になります。現行の民事訴訟制度で出来ることはなんだろう。立法政策として、可能なことはなんだろう。一審判決を機に、十分考え社会に提案してみたいと思います。自分でできることは実践もしてみたい。

烏賀陽さんの近著「スラップ訴訟とは何かー裁判制度の悪用から言論の自由を守る」(現代人文社)では、カリフォルニア州のスラップ専門弁護士のコメントを紹介しています。
「例えて言うなら、カリフォルニア州の反スラップ法は、キバがいくつも並んだサメの歯のようなものです。いったん食いつかれると、次々にキバが食い込んで抜け出せなくなる。それでも提訴しますか、とクライアントに警告する。…たいていは思いとどまります」

このアメリカの反スラップ立法も、言論の自由を厚く擁護する判例の積み重ねが生みだしたものだ。日本においても、まずは個別の事件できちんと勝ち切って、判例を積み重ねるところが出発点なのだろう。
(2015年8月22日)

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Published in 土曜日, 8月 22nd, 2015, at 23:56, and filed under DHCスラップ訴訟.

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