澤藤統一郎の憲法日記

改憲阻止の立場で10年間毎日書き続け、その後は時折に掲載しています。

9年間毎日ブログを書き続けてきたことを記念し、今夜はサイダーで乾杯。

(2022年4月1日・毎日連続更新満9年と1日)
 4月、年度が変わる。当ブログも本日から10年目に入る。毎日連続更新を広言して連載を始めたのが2013年4月1日。昨日で満9年、毎日連続更新第3287回となった。この間一日の休載もなく書き続けられたことに、いささかの達成感がある。怪我や病気や事故なく過ごせた好運に恵まれたことを喜びたい。

 この日記の連載を始めたのは、安倍晋三極右政権の改憲に危機感あってのこと。当然に、改憲阻止をメインテーマにしてきたが、人権や民主主義に関わる諸問題や、司法問題にも触れてきた。法律問題だけでなく、「日記」として日常の諸問題をも書き綴ってきた。

 この9年間で印象に残るのは、何よりもこのブログによる「舌禍」としてDHC・吉田嘉明からスラップ訴訟を起こされたこと。このブログで大いに反撃し、「DHCスラップ訴訟」と、これに続く「DHCスラップ『反撃』訴訟」とをともに完勝し、その経過を逐一このブログで報告した。この顛末を、いま出版しようと稿を練っているところ。刊行を楽しみにしていただきたい。

 そして「宇都宮君おやめなさい」シリーズ。今読み直して力作である。当時の緊張した思いが懐かしいだけでなく、重大な問題提起をしていると思う。何よりも読み物として、面白いのではなかろうか。しかし、残念ながら、今のところこちらのテーマでは出版の予定がない。そのほか、東京「君が代」裁判や、NHK問題などの報告、弁護士会のあり方、天皇制批判などについて、自分なりに意義ある言論を世に問うてきたとの、ささやかながら自負がある。

 繰り返し広言してきたが、権力者や経済力のある者、多数意見派の耳に痛いことを遠慮なく言わねばならない。その姿勢を堅持したい。終期を決めず、安倍政権が終わるまではと思っているうちに意外に安倍政権が長期政権となって、ブログの連載も長期化することとなった。負けるものかと張り合ううちに、政権は倒れたが改憲危機は続くことになり、「憲法日記」は本日まで止められない事態となった。本日のこの記事が、10年目の第1回となる。当面の目標をあと1年の継続としよう。

 このブログの発信は、ネットやメール接続のフロクだという。その意味ではタダなのだ。なんの変哲も工夫もなく、写真一枚ない文字だけのブログ。誰の宣伝もしない。毎日相当の時間を割いて一円にもならない作業になぜのめり込むのか。自分でも分からない。人には、自分の内心を表出したいという生来の欲求があるということなのだろう。

 それにしても、このブログの記事を紙に印刷して撒けば、いったいどれだけ撒くことができるだろうか。ネットなればこそ、金をかけることもなく、瞬時に全国の人に読んでもらうこともできる。誰もが社会に発言できるツールの存在を素晴らしいことと思う。これを活用しない手はない。

 身近な人が口を揃えていう。「ブログをもっと短くしなさいよ」「長文と思った瞬間読む気が失せる」「読んでもらえなけりゃ意味がないでしょう」と。これまで、そのアドバイスに従おうと思いつつ、できなかった。

 10年目、今日からは短くするぞ、このブログ。きっと…。多分…。いや、必ず…。多くの人に読んでいただけるように。  

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